ここで「一般名が同じオゼンピックとウゴービは同じ薬ということ?」「マンジャロとゼップバウンドも?」と疑問に思うでしょう。そのとおり、成分はまったく同じで、薬品名などのラベルを変えただけです。
糖尿病薬が「やせ薬」として
売られている実情
これらの薬のうち、日本でもっとも世間的に話題になっているのは「マンジャロ」のようです。
美容ダイエットを目的に、自由診療による自費での購入者が多くて社会問題になっていること、「ウゴービ」「ゼップバウンド」より医療保険適用になった時期が早いこと、薬価がほかの薬より安いこと、美容医療やオンライン診療クリニックなど自由診療でも取り扱われること、それに名称の響きなどもよく知られるようになった理由のひとつでしょう。
肥満症への効果が高い「ウゴービ」は、医療保険適用の肥満症薬としてはなんと32年ぶりに登場した新薬です。待望の薬ということで、その効能は臨床試験の段階から世界中で注目されていました。
「ゼップバウンド」は、日本での製造販売承認を得た製薬メーカー・日本イーライリリー社の2024年10月の発表(SURMOUNT-J 試験・第45回日本肥満学会学術集会)によると、最終の第3相臨床試験(新しい薬や治療法をヒトで評価する試験)で、「日本人被験者の体重が、72週で平均17.8~22.7%減少した」とあります。
これらの薬の登場は、肥満症治療の転機であり、患者さんにとっては福音といえます。
「肥満は病気ではなく、肥満症は病気である」。これを認識していただきたい理由は、GLP-1受容体作動薬・GIP/GLP-1受容体作動薬とは、誰のために必要なのか、その回答になるからです。
同薬を用いる目的は、見た目をスリムにすることや、サイズダウンすることではありません。「病気の治療」のためです。







