そこで厚生労働省や日本肥満学会、日本糖尿病学会などは、医療保険適用の対象を厳格に定め、美容ダイエット目的での安易な使用を防ぐ方針をとっています。
ウゴービ、ゼップバウンドは
誰に処方されるのか
肥満症の治療薬「ウゴービ」「ゼップバウンド」が適応となる条件は、次のすべてを満たす場合です。
・「肥満症」である(編集部注/日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」で定義されている。肥満〔BMI25以上〕かつ糖尿病、高血圧など明らかな健康障害がある者、腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上の内臓脂肪型肥満の者が対象)
・食事療法と運動療法を実践しても十分な効果が得られない
・ BMI(編集部注/体重÷身長÷身長で算出される肥満度を表す国際的な体格指数。標準値は22とされている)が35以上(身長160cmなら体重は89.6kg以上)もしくは、BMIが27以上(同69.1kg以上)で、肥満に起因する健康障害が2つ以上ある。
また、処方が可能な医療機関の条件は次のとおりです。
(1) 日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本循環器学会のいずれかの専門医が常勤している。
(2) (1)のいずれかの学会の教育認定施設(専門医育成医療機関)である。すなわち、大学病院や地域の大規模総合病院に限られるということ。
(3) 管理栄養士ら複数の医療スタッフによる栄養・運動指導体制が整っている。
つまり「ウゴービ」「ゼップバウンド」は、一般のクリニックでは処方ができません。
医療保険適用で処方を受ける場合、条件を満たす医療機関に通院し、医師の診察のもとで6カ月の食事療法、運動療法を実践したうえで処方するかどうかが判断されます。処方開始後は最低2カ月に1回の栄養指導が必要です。
これらの薬剤については、日本人を対象とした臨床試験で得られている投与期間が、ウゴービで68週、ゼップバウンドで72週までとなっています。







