イランにおけるナショナリズムの高まりが、同国の外交官にとって厳しい環境を生み出している。戦闘を恒久的に終結させ、必要不可欠な制裁緩和を確保するための米国の条件を受け入れることが一層困難になっている。今年初めの抗議運動で揺らぎ、依然として多くのイラン国民から嫌われているイラン政権は、戦争が最も激しかった時期に愛国心をあおって支持を集め、前最高指導者アリ・ハメネイ師の葬儀でもその機運をさらに高めた。今や強硬派の議員、放送関係者などが、こうした感情を利用してイラン政府の交渉担当者を追い詰め、米国との合意を結ぶ余地を狭めている。こうした状況が、米国がホルムズ海峡を開放できない一因となっている。同海峡の開放は、ドナルド・トランプ大統領が約1カ月前に署名した戦闘終結に向けた暫定合意の最も差し迫った目標だが、批判的な強硬派はこの合意がイランの国益を売り渡すものだと主張している。