大阪市にも進出することになった「広尾学園」(東京・港区)大阪市にも進出することになった「広尾学園」(東京・港区)

2028年、大阪に「広尾学園」が誕生する。創立から120年を超える伝統女子校が、校名も変更して、全く新しい学校にリニューアルする。関西圏での知名度など課題はあるものの、大阪を中心に関西の中学受験地図がこれから数年間で変化するかもしれない。(ダイヤモンド社教育情報、森上教育研究所)

首都圏私立中高一貫共学校の雄「広尾学園」が大阪に進出

 2028年、「広尾学園大阪」(仮称)が大阪市北区に誕生する。1905(明治38)年に創設された金蘭会高等学校・中学校が校名変更と合わせて、男女共学化に踏み切る。JR大阪環状線と阪神本線「福島」やJR東西線「新福島」が最寄り駅で、大阪北部はもとより、大阪東部や阪神間からも広く受験生を集めることが可能な立地となっている。

 学校法人金蘭会学園は、金蘭会中高と保育園、千里金蘭大学を擁する。2年前から同学園の理事長に就任した大橋博・創志学園グループ総長は、広尾学園中学校・高等学校(東京・港区)を運営する学校法人順心広尾学園の理事長を務めたこともあり、金蘭会中高を広尾学園の経験を生かした全く新しい学校としてリニューアルするとの決断に至った。

 すでに学校法人金蘭会学園の理事には、広尾学園中高校長の南風原朝和氏や姉妹校である広尾学園小石川中学校・高等学校(東京・文京区)を運営する学校法人村田学園理事長の大橋節子氏も名を連ねており、広尾学園が人的にも全面的に支援していく体制だ。 

 広尾学園は2007年に現校名に改称し、同時に共学化した。本科の他にインターナショナルコースを設けた点に特徴があり、英語のみで授業が行われるなど、学校教育法第1条に基づく学校の中にインターナショナルスクールが入り込んだ斬新な教育プログラムで、アメリカを中心に海外の一流大学へ多くの直接進学者を出すなど、都内でもユニークな存在となっている。11年からは医進・サイエンスコースが設けられ、理系志望の受験生の人気も高い。

 26年に60人だった中学での募集定員を徐々に増やし、200人程度を募集する中高一貫校に移行していく意向を持っている。1月には東京会場での入試も行われる予定で、広尾学園や広尾学園小石川の志望者にとっては、2月入試の前の腕試しも可能となりそうだ。なお、27年入試は金蘭会として、女子の募集のみとなる。

 学校法人金蘭会学園の名称は変わらない。大学と同じ大阪・吹田市にある共学校の金蘭千里中学校・高等学校は、05年に学校法人金蘭千里学園に移管されたため、こちらも現状のままとなる。