とはいえ、「だからEVは長距離に向かない」、と短絡的に決めつけるものではない。

 30分の急速充電中にトイレへ行き、食事を取り、飲み物を買い、固まった肩と腰を伸ばしてPA内を軽く散歩する。宮島SAなどは外の散歩道が実に気持ち良い。

 EVはクルマの都合で人間を強制的に休ませる。これは弱点であると同時に、(うんと好意的に見ると)長距離移動のリズムを作る要素にもなり得る。

 実際に復路の疲労感は、“16時間”という数字から想像するほど大きくはなかった。お天気も良く、プロパイロット2.0は終始正常に作動した。リーフの静粛性とシートの良さにも助けられ、移動そのものはかなりラクだった。

 時間がかかることをどう受け止めるか。長い充電時間を、ドライバーがどう納得するか。

 食事、急速、用便、メールのチェック。高速を走れば、何時間かに一回は、どのみち止まらなければならないのだ。その際に“ついでに充電”しておけばいいのではないか。

ChatGPTと二人三脚~EVナビに求められる「選べる充電計画」

 復路では車載ナビだけでなくChatGPTとも相談しながら走った。

走ったのは268kmという表示。車載ナビは2回の充電で東京まで行けると言うが、用事もないのに途中で高速道路を降りて充電するのは現実的ではない Photo by F.Y.走ったのは268kmという表示。車載ナビは2回の充電で東京まで行けると言うが、用事もないのに途中で高速道路を降りて充電するのは現実的ではない Photo by F.Y.

 車載ナビは「高速を降りて充電しろ」と言う。それは避けたい。では今の残量で、高速道路上の次の急速充電器まで届くのか。その次のSAまではどうか。150kW級の充電器はどこにあるのか。そんなことを、スマホで何度も確認しながら走ることになった。