純正カーナビはコストを考えてくれない
理屈は分かる。新しいリーフのナビは、残りの充電量と目的地までの距離と消費電力予測を瞬時に計算し、「途中で高速を降りた方が合理的」と判断すれば、高速を降りるルートを提示するロジックになっている。その方が間違いなく早く東京へ帰れるのだ。
でもですね。こちらにはコストという大きな縛りがあるのですよ。
高速道路を一度降りれば、料金面で不利になる。同じ距離でも、乗り降りを繰り返せば高速料金は跳ね上がる。
ナビは恐らく高速出入り口に近い充電所を表示してくれているのだろう。「フェルさん、少しでも早く家に帰りたいですよね」と気遣いしてくれているのだろう。
でもねぇ、あんまり高くなるとねぇ……。やはりコストは大事ですよ。少なくとも私が操作した範囲では、「高速道路を降りずに充電する」という条件をナビに指定することができなかった。EVとしての“最適解”と、高速道路を使った長距離移動としての“納得解”にズレが生じているのだ。ナビはクルマと電気の最適解を示す。だがドライバーが求めているのは旅の納得解だ。
理論上は2回のはずが、結局、急速充電5回の選択
結局私はナビが提示した「2回ルート」を採用しなかった。
高速道路を降りず、SAやPAの急速充電器充電をつなぎながら東京を目指すことにした。浮いたカネは昼夜の食事代と、「眠眠打破」の購入代金に回すことにした。
その結果、復路の急速充電は5回となった。宮崎を朝8時に出発し、東京に着いたのは深夜0時。所要時間は約16時間。急速充電は1回30分だから、充電時間だけで2時間半を使った計算になる。この数字は重い。
ICE車なら給油にここまで時間はかからない。高速道路のSAで(不当に高い)ガソリンを入れるのに5分とかからない。だがEVには、長距離を走る以上、「充電時間は移動時間の中に構造的に組み込まれる」という厳しい現実がある。







