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自衛隊の装備品は「0.1%の誤差や遅延も許されない」「100%完璧」でなくてはならない、という特殊な要求体制があります。訓練にでさえ「高コスト」と言われる国産弾薬を使用する自衛隊の徹底ぶりが、結果として海外企業への依存を極めて困難にしています。しかし、その超厳格な管理体制に応えるのが国内メーカーです。「安いから」という安易な理由では輸入品に代えられない、装備製造の現場に迫ります。※※本稿は、桜林美佐『軍産複合体:自衛隊と防衛産業のリアル』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。
装備が可能な限り国産であるべき理由
→『日本の防衛産業の残念な現実…大企業にとってはニッチ部門、中小は専門化しすぎて民需受注に難』を読む
日本の装備は非常に「内向き」で開発されてきました。「内向き」であるために、実際に重要視されていたのは、戦闘場面での使い勝手や性能よりも「安全性」だったのです。「安全性」とはどういうことかというと、住民に迷惑をかけないことです。その文脈では数量管理もその範疇になるでしょう。
例えば、自衛隊では射撃訓練で装備品や弾一つでも不足しているということになったら、その一つが見つかるまで探し続けます。全ての訓練を中止し、近隣の部隊も動員されて捜索が行われ、発見に至るまで終わることはありません。数週間、数か月でも、山の草木を全て刈って丸裸にしてでも続けるのです。このような事情から品質管理、とりわけ「数量管理」は完璧でなくてはなりません。人の命をも奪う弾薬という特性を考えると、当該弾薬が納品時に過不足がなかったか企業側も証明できるような体制が求められるのです。
高価な国産の弾薬を使うのはムダ遣いだとして、以前にも「訓練用の弾薬は安い輸入品でいいのではないか」と議論になったことがありますが、そこで抜け落ちているのはこの自衛隊の厳格な管理体制です。
自衛隊流の装備管理を外国企業に求められるか
自衛隊の数量管理について語る際、私がよく引き合いに出しているのは「遺伝子組み換え」食品です。
スーパーで買い物をする際、表示に「遺伝子組み換えでない」とある商品を選ぶ方は多いのではないでしょうか。この表示には色々な見解があり、根本的に全ての食品にこの表示が義務付けられているわけではありません。そのルール自体を問題視する声もありますが、そもそも表示の信頼性も100%とは言えないというのです。実は、最近まで海外から輸入する際に5%までは「遺伝子組み換え」が混ざっていても「遺伝子組み換えでない」と表示してよかったのです。
5%とは驚きました。輸入量が何トンなのか分かりませんが、これはかなりの量になるのではないかと思います。例えば大豆を農場から搬出する時に、いずれも同じトラックを使うため、どうしても遺伝子組み換えとそうでないものが混在してしまいます。それは「意図せざる混入」として許容されているということです。
さすがにこれを問題視する声が高まり、2023年4月からは表示方法が変わり遺伝子組み換えでないと表示できるのは混入がないと認められるものに限られるようになったようです。







