上からは無茶な目標が降りてくる。現場の部下は限界だと悲鳴を上げている――その板挟みの中で、上司がとる行動がチームの命運を分ける。

会社が決めたから

中間管理職の最大の苦悩は「板挟み」だ

中間管理職には、上と下の両方から圧力がかかる。
経営層や上司からは「今の人員でなんとか目標を達成しろ」という要求が降りてくる。
一方で現場の部下は限界に達しており、
「どう考えても無理です」という声が聞こえてくる。
この板挟みの状態は、中間管理職にとって最も過酷な局面の一つだ。

この状況で何をするかが、上司としての本質的な姿勢を示すことになる。
圧力に押しつぶされて思考停止してしまうか、
あるいは自分の役割を果たすために動くか――
その分岐点が、チームの行方を決める。

「伝書鳩」になることは、職務の放棄だ

中間管理職の最大の苦悩、それは「板挟み」です。
会社(中間管理職の上司、経営層など)からは「今の人員で、なんとか目標を達成しろ」と無茶な数字や要求が降りてくることがほとんどです。
しかし、現場の部下は限界で、みんな疲弊している。
「どう考えても無理です」という悲鳴が聞こえてくる……。
このとき、ダメな上司は思考停止し、ただの「伝書鳩」になってしまいます。
「会社が決めたことだから」「部長がうるさいから」と、実現不可能な目標をそのまま現場に丸投げする。これは上司としての職務放棄です。
現場に絶望を与え、チームを崩壊させる一番の原因は、この「無茶振りの横流し」なのです。

板挟みの状況でダメな上司がとってしまう行動は、思考停止して「伝書鳩」になることだ。
「会社が決めたことだから」「部長がうるさいから」という言葉で、
実現不可能な目標をそのまま現場に丸投げしてしまう。
上からの要求を下に流すだけなら、上司という役割は必要ない。
これは上司としての職務の放棄だとされている。

現場に絶望を与え、チームを崩壊させる最大の原因は、
この「無茶振りの横流し」だという。
部下は「この上司は自分たちを守ってくれない」と感じ、
信頼を失う。
達成できない目標に向かって消耗させられ続けることで、
疲弊とともにチームの結束も崩れていく。

上司の役割は「クッション」であることだ

板挟みの状況において、上司に求められるのは、
上からの圧力をそのまま下に流すのではなく、
間に立ってクッションの役割を果たすことだ。
現場のリアリティを最もよく知っているのは、
経営層でも上位の上司でもなく、現場に最も近い自分自身だ。

その「現場の事実」を武器に、上に対して交渉することが、
リーダーに与えられた特権でもある。
「机上の空論」に対して「現場の事実」でNOを突きつけ、
達成できる条件を設定し直すことが、上司の本来の仕事だ。
何も交渉しないまま、できない目標を鵜呑みにして未達になることの方が、
部下にとっても自分にとっても、はるかに大きなダメージになる。

上から無茶な要求が降りてきたとき、それを現場に流す前に「自分が交渉できることは何か」を一度だけ考えることだけでいい。

(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに作成しました)