Gen-AXが開発した実証機(筆者撮影)
JR東日本が「みどりの窓口」で生成AIを活用する実証実験を報道関係者に公開した。音声やタッチパネルで希望を伝えれば、AIがきっぷの購入をサポートする仕組みだ。実際に体験してみると、音声認識や対話機能は着実に進化している一方、実用化に向けては乗り越えるべき壁も見えてきた。AIが「みどりの窓口」を担うために残された課題とは。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
立川駅と大宮駅で実証実験した
「みどりの窓口AIサービス対応」を公開
JR東日本は7月17日、「みどりの窓口AIサービス対応」の実証実験を、開始に先立って報道公開した。実験はその後、20~22日に立川駅、23~25日に大宮駅で実施した。
この取り組みは6月22日付『「みどりの窓口」に生成AI、新幹線は1分で発券…JR東日本「3つの乗車券改革」の最大の難関とは』で取り上げたように、「えきねっと」など人手が要らないオンライン販売に移行する中、ニーズが一定数残る「みどりの窓口」を省力化しようというもの。
えきねっとでは乗車する日時、区間、列車などを自分で選択し、決済後は駅券売機できっぷを発券するか、手持ちのICカード乗車券と紐づけてチケットレス利用する。慣れてしまえば便利だが、鉄道の利用頻度が少ない人、ネットに慣れていない人には分かりにくい面がある。
公共交通機関である鉄道は、一生に一度しか使わない人、機械操作が苦手な人、ネットを使えない人にも開かれたサービスでなければならない。どこかで人間が対応する必要がある。しかし、有人窓口の維持はコスト面だけでなく人手不足がネックになる。
人間による対応とは、機器の細かい操作を代わってもらうことではなく、希望を伝えながら対話形式で購入したいというニーズに応えることだ。そこで生成AIの活用である。近年、対話型AIはまさしく日進月歩で発展しており、仕事のツールとしての活用のみならず、ChatGPTを“チャッピー”と呼んで話し相手にする人も珍しくない。







