例えば「立川から新潟まで行きたい」と言うと、音声認識をもとに「立川」を含む駅名一覧と、「新潟」を含む駅名一覧が表示される。続いて、音声案内に従って日付、ルート、人数、座席種別などを選択し、画面の空欄を埋めていく形式だ。後述のGen-AX製は音声のみでやり取りするが、NEC製はタッチパネルを併用し、分かりやすさと確実性を担保している。

 開発段階では、話すスピードやイントネーション、方言などの認識も検証しており、認識の精度は比較的高い印象だ。とはいえ人間なら都度、確認・意思疎通できることでもAIだと手間がかかるケースがある。

 例えば「ババ」は高田馬場を提示できるが、「ムサコ」などの略称は候補が多すぎて判断できない。駅名を間違っていたり、読み方が違っていたりした場合、人間ならそれとなく確認できるが、改めて聞き出すのが早いか、インターフェースで対応するのがいいのか、実証実験の結果を今後の開発に反映していく。

デモ操作の様子デモ操作の様子(筆者撮影)

タッチパネルを使わない
Gen-AX製の操作は全て音声

 一方、Gen-AXはコンタクトセンターのAIオペレーター導入・コンサルティングを専門とする、2023年7月設立のベンチャー企業だ。これまでJR東日本と接点はなく、それどころかAIオペレーター以外の開発も初挑戦だったが、コンタクトセンターの応答と窓口での応答の親和性が高いことから、親会社のソフトバンクを通じて参加したという。

 タッチパネルを併用するNEC製は、音声認識で操作する自動券売機という印象が強く、みどりの窓口というよりも、オペレーターが遠隔で対応する「話せる指定席券売機」の進化形と言えるかもしれない。Gen-AX製の操作は全て音声で、人との会話に近い形で進んでいく。みどりの窓口を代替するのであれば、こちらの方が望ましいように思えるが、まだハードルは高い。