「天職」にしても、その仕事に出会った瞬間に、これは自分にとって「天職」だと思うことはまずありません。長年やっていく中で、最終的にそのような感慨に至るものであるはずです。
いつか自分にとっての「天職」になっていく、というような考えであるのならば、それは望ましいものですが、それを急ぎ過ぎると、“青い鳥”を探して転職を繰り返してしまうことになりかねません。
ある仕事に就いてみて、少しでもつらい思いや悔しい思いをすると、「この仕事は自分に合っていない」とすぐに切り捨ててしまいがちになるのです。どんな仕事でも、すぐに成果があがって、周囲からも称賛されてということはあり得ません。いわゆる“下積み”という期間はどんな仕事でも不可避です。
華やかに見える仕事でも
普段の業務は雑務ばかり
「この仕事で一人前になるにはどれくらい掛かりますか?」ということを聞いてみると、あまり複雑ではない業務であっても、「最低3年から5年」というような返答が返ってくることが多いものです。やはり、「石の上にも三年」です。しかし、「自分に合った仕事」幻想を抱いている人にとっては、3年はとても長い期間に思えるに違いありません。
どんなに魅力的に映る仕事でも、当然陰の部分はあります。地道な作業や報告書類提出などのルーティン、雑務など、つらく感じる業務は当然あります。そうした業務が大半を占めているといってもいいかもしれません。
たとえば、コンサルティング業なども、それなりに華やかそうに見える部分もあるのかもしれません。企業にアドバイスをしたり、セミナーや講演会で話をしたり、雑誌に寄稿したり、本を書いたりなど、外に見えているのはそうした部分だからです。
しかし、仕事の大部分はそうしたところではありません。ひたすらデータの分析をしていたり、レポートの作成をしていたり、もちろん雑務も多くあります。だから、華やかな面ばかりイメージして、幻想を抱いてコンサルティング会社に入社した人などは、数カ月で辞めていくことも多いのです。







