「途中でやめるなんて、もったいない」――そう思って、本や趣味、人間関係などを惰性で続けてしまう人は少なくない。しかし、老後に後悔しない人は、「ここまで続けたから」という理由だけで時間を使い続けることはない。限りある時間を本当に大切なことに使うため、ときには「やめる」という選択をしているのである。では、その判断基準は何なのだろうか。話題の書『人生は気づかぬうちにすぎるから。』で紹介されている考え方の中から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
Photo: Adobe Stock
40代でやめるべきこととは?
せっかく、ここまで続けてきたのだから」
そう考えて、本当はもう必要のないことを、やめられずにいる人は少なくない。
自分に合わない趣味。面白くなくなった本や映画。惰性で続いている人間関係。
もちろん、物事を続けることは大切だ。
しかし、40代になれば、これから使える時間は無限ではない。「途中でやめるのはもったいない」と執着するほど、本当にやりたいことに使える時間を失ってしまう。
老後に後悔しない人は、「ここまで続けたから」という理由だけで、物事をだらだらと続けない。
今の自分に必要がないと感じたら、途中でもきっぱりと手放し、その時間をもっと大切なことに使っている。
つまり、40代でやめるべきなのは、意味を感じられなくなったことを「最後までやらなければ」とだらだら続けることだ。
「始めたことはすべて最後までやり遂げるべき」という考えを捨てる
そのヒントになるのが、次の考え方である。
始めたことをすべて最後までやり遂げようとするのをやめれば、時間が節約でき、大きな安心感が得られる。
私たちは、「始めたことはすべて最後までやり遂げるべき」という考え方をほとんど無意識のうちに受け入れてしまっている。だが、これは間違いである。実際には、途中でやめても問題がないことはたくさんある。そして、「最後までやらなくてもいいこともある」という考えや行動を習慣にすれば、物事ははるかにうまくいくようになるのだ。
たとえば、「いったん読み始めた本は、面白かろうが面白くなかろうが、とにかく最後まで読み終える」と決めている人たちがいる。本の読み方は人それぞれだが、個人的には、どんな本でも最後まで読み通さなければならないという考えに固執する必要はないと思う。世の中には素晴らしい本が山のようにある。ぜひ読んでみたい、と思う本だけに限定したとしても、おそらく生きているうちにすべてを読み切れはしないだろう。
だから、自分に合わないものまで我慢して読み続けようとしなくてもいいはずだ。もっと楽しめる別の本を手に取ったほうがいい。同じことは、テレビや映画、ゲームなど、あらゆる形態のメディアや娯楽に当てはまる。世の中には優れたものがたくさんある。途中でつまらないと思ったら、最後までそれに付き合う義理はない。
――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より最後まで続けることが、いつでも正しいとは限らない。
大切なのは、「ここまで続けてきたから」ではなく、「これからも時間を使いたいか」で判断することだ。
これまで費やした時間は、途中でやめても戻ってこない。しかし、これから使う時間は、自分の意思で選び直すことができる。
だからこそ、40代になったら、今まで続けてきたことを一度見直してみるといい。
「今も本当に楽しめているか」「これからも続けたいと思えるか」
そう問いかけて、答えが「ノー」なら、無理に最後まで付き合う必要はない。
老後に後悔しない人は、何でもやり遂げる人ではない。
意味を感じられなくなったことをだらだらと続けず、自分にとって本当に大切なことに、限りある時間を使える人なのである。
(本稿は、『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の発売を記念したオリジナル記事です)






