今回の細分化の問題点は、13段階もあると、パッと見た時に自分の所得区分を把握できないことだ。つまり、自分や家族が病気になった時の医療費の上限を確認できないわけだ。

 そもそも「所得区分」は、治療を受けている「今の収入」ではないことは、意外に知られていない。

 会社員の所得区分は、「標準報酬月額」で判定され、これは4~6月の給与を基準に決まり、原則としてその年の9月から翌年8月まで適用される。

 国民健康保険加入の自営業者や退職者の所得区分の判定は、治療を受けた月が1~7月の場合は前々年、8~12月の場合は、前年の所得により行われる。

 これまでは5区分だったので、「自分の区分はこれかな」と当たりをつけることができたが、13区分にもなると自己判定は難しいだろう。しかも「今」の所得での判定ではないのだから。

 所得区分の細分化が実施されるのは、来年8月以降。医療費が高額になりそうで区分を知りたい時は、マイナポータルにログインし、健康保険証情報の項目から「限度額適用認定証関連の情報」を開くと、自分の所得区分の記載がある。いざという時のために、覚えておいてほしい。

 くどいようだが、付加給付のある健保組合加入の人は、多くの場合所得区分に関わらず「1カ月の自己負担は2~5万円」というケースが多いので、自分の健保組合で付加給付の有無を調べてみよう。

新設される「年間上限」には
落とし穴がある

4つ目のポイントである「年間上限」の新設は、上限額引き上げを軽減する「いい措置」なのではあるが、知っておきたい注意点が2つあるので、次回、引き続き解説していこう。

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