(1)分析的思考と革新
(2)主体的学習意欲と戦略的学習
(3)複雑な問題解決能力
(4)クリティカルシンキング
(5)クリエイティビティー(創造性)
(6)リーダーシップと社会的影響力
(7)テクノロジーの使用・監視
(8)テクノロジーの設計・プログラミング
(9)柔軟な判断力
(10)推論・問題解決

 上記リストは、世界最先端のグローバル企業に勤務する770万人に実施した調査をベースにしています。1位分析的思考、3位問題解決能力、4位クリティカルシンキング、5位創造性と、「考える力」がグローバルプラットフォームで働く人たちの間で強く求められていることに着目していただきたいと思います。

クリティカルに考える力が
世界中で求められている

 考える力には、分析思考、ロジカル思考、問題解決力などさまざまな要素が含まれますが、家庭教育において重視すべきなのが「クリティカルシンキング」です。クリティカルシンキングは、子どもが「主体的に考えようとする態度」の土台であり、あらゆる考える力の源泉です。

 人から言わなくても自分で考え、決断し、行動する。そんな大人に育てるには、子どもの頃から「なぜだろう?」「どうしてだろう?」「本当か?」「どうすれば解決できるのだろう?」と「身の回りの事象に疑問を持つ習慣」を育てておくことが必要です。

 日本では「言うことを聞く子、素直な子はいい子」という価値観があります。しかし、物事を無批判に受け入れることは、意地悪く言えば、思考を停止させて他者の決断に乗っかることでもあります。

「自分で考えようとしない指示待ち人間」を育てないためにも、人の話を素直に聞くことと、クリティカルに考えることは明確に区別してください。

 ちなみに、人の話を聞く力は他者と関わる「コミュニケーション」を行うことで育ちます。話を最後まで集中して聞く力、相手が何を伝えようとしているのかをくみ取る力、相手に共感して聞く力、これらは良い人間関係を構築する上で不可欠であることは言うまでもありません。

 一方のクリティカルシンキングは、他者ではなく、自分自身との対話から生まれます。見聞きした情報を自分なりに仮説を立てて検証し、自分にとってより実り多い行動へつなげていくことが目的です。一例を挙げれば、「親から言われたまま勉強する」のと、「なぜ勉強するのか?」を子どもがクリティカルに考えた上で「自分の目標達成のために勉強する」のでは、学習の成果がまるで違ってくるのです。

 21世紀は「答えのない時代」と言われます。変化が激しく、何が起こるか予測できない。そんな時代だからこそ、「当たり前」「普通」「常識」「みんな」に流されることなく、自分の頭で考え「自分なりの答え」を導き出す思考習慣が社会から求められているのです。