「今の会社を辞めるべきか」。そう悩んだとき、多くの人は給料や待遇、人間関係、会社の将来性を考える。しかし、それ以前に確認してほしいことがある。今回は書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』より、人気漫画家による実践的な才能論を紹介する(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)。
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天才状態は「自分」だけでは決まらない
本書でいう「天才」とは、生まれつき特別な能力を持っている人のことではない。自分の持っている力が最大限に発揮され、大きな成果につながっている「天才状態」のことだ。
重要なのは、天才状態は自分の能力だけでは決まらないということだ。同じ人でも、会社が変われば評価は変わる。部署が変われば成果も変わる。上司やチームメンバーが変わっただけで、突然仕事がうまくいくことさえある。本人の能力が急に増減したわけではない。自分と環境の組み合わせが変わったのである。
努力しても天才状態に入れない場所がある
たとえば、自由にアイデアを出すことで力を発揮する人が、決められた手順を正確に守ることを最優先する会社に入ったらどうなるだろう。本人は一生懸命働いているのに、なかなか評価されないかもしれない。
反対に、正確さや慎重さに強みがある人が、スピードと大胆な挑戦ばかりを求められる会社に入れば、同じことが起きる。どちらも能力が低いわけではない。ただ、その力を必要としている環境にいないだけだ。
書籍の中に、こんな言葉がある。
だから怖いのは、環境が合っていない状態が長く続くことだ。
結果が出ないと、「自分には才能がない」と思い始める。しかし、別の環境なら簡単に発揮できる力を、今の会社では使えていないだけかもしれないのである。
「頑張ればなんとかなる」が一番危ない
もちろん、仕事で苦手なことからすべて逃げればいいわけではない。努力によってできるようになることもたくさんある。
しかし、自分の力と環境が根本的に噛み合っていないなら、努力だけで解決しようとするのは苦しい。周囲が自然にできることに、自分だけ大量のエネルギーを使う。頑張ってようやく平均点を取る。そして、さらに頑張る。それを何年続けても、天才状態にはなかなか入れない。
転職したほうがいいのは「力を出せない人」
会社の評価基準、任される仕事内容、自分の立場、上司、チームメンバー。こうした環境と自分がどうしても噛み合わない。しかも、それを変えられる見込みもない。
そんな場所で「いつか評価される」と待ち続ける必要はない。天才状態に入れるかどうかは、本人の能力だけでは決まらない。自分と環境がマッチして、初めて力は最大限に発揮される。
だから、今の職場で結果が出ていないことだけを理由に、自分を「仕事ができない人」と決めつけてはいけない。魚が木登りで勝負しても勝てないように、自分の力が活きない場所では、どれだけ頑張っても苦しい。自分の力が発揮される環境を探すことだって、立派な戦略のひとつなのだ。





