ある参加者のお子さんが
中学受験を終えた話題に…
「何か気の利いた話題を振らなきゃ」「深い話をして場を盛り上げなきゃ」とプレッシャーを感じる必要はありません。初対面の人や、まだそこまで親しくない人が集まる場で、無理に相手のプライベートを深掘りしようとするのは、むしろ危険です。
大人同士の社交において、結婚相手の有無、子どもの有無、職業や受験の結果といったプライベートな事情は、下手に踏み込むと「地雷」になり得ます。
相手の個人的な情報がないと会話ができないというのは、実はただの思い込みです。そういう人ほど、沈黙に耐えきれずに「独身?」「なんで転職したの?」などと無遠慮に聞いてしまい、無自覚に地雷を踏んで場を凍りつかせてしまうのです。
以前、僕が主催した集まりの帰りに、みんなでご飯を食べていたときのことです。ある参加者のお子さんが、ちょうど中学受験を終えたばかりだという話題になりました。
そのとき、その場にいた他の参加者たちは、誰ひとり「で、どこに受かったんですか?」という一番の核心に触れなかったのです。
その代わり、「最近の受験は親のサポートが本当に大変らしいですね」「漫画でも読みましたけど、中学受験、壮絶ですよね」「僕らの頃とは全然システムが違って、今はお金もかかりますよね」といった、受験の「周辺の話題」だけで延々と盛り上がりました。
誰もプライベートな核心に踏み込まずに心地よく会話は回り、最後には本人が自らの口で「実は〇〇校に行くことにしました」と明かしてくれて、そこで初めてみんなで「おおー、いいところですね!」と祝福。会話はなごやかに着地しました。
僕はそのやりとり、華麗で繊細なボール回しを横で聞きながら、「僕の愛するみなさんは、なんて社交が上手なんだろう!」と深く感心しました。







