『風、薫る』第108回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た?日常の話題のひとつに最適な朝ドラに関する著書を2冊出版し、毎日レビューを続けて12年めの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は第108回(2026年8月26日放送)「風、薫る」レビューです。
直美と吾郎の子どもの名まえ
「明るいことはいいことだろ? 明るいときっと楽しくなる」
明るいボタンつけ
明るい軍曹さん
明るい看護婦
明るい赤ちゃん
明るいおもらし
明るい夜泣き
明るい父親 明るい母親
明るい家
明るい未来 明と3人でどんな時も明るく暮らしていきたい
このシーン、このセリフは、『風、薫る』108回中、屈指であろう。誰もがすんなり納得できる場面だと思う。
赤ちゃんの「おもらし」や「夜泣き」はネガティブな気持ちを呼び起こしがちかと思うが、「明るい」をつければ、あら不思議、ちょっと気持ちが変化しそう。
亡くなった美輪明宏さんもおっしゃっていた。
“苦しい時こそ、「ルンルン」と口ずさんでください。「困ったな、ルンルン」と。そう言っているうちに、プラス思考になり、冷静になる瞬間が生まれます。”(*読売新聞オンラインのインタビュー2021年8月15日より引用)
美輪さんをリスペクトしたいのは、「ルンルン」とむやみに空元気になるのではなく「冷静になる瞬間」を作り出すという方法論であることだ。
「明るい」もきっとそう。むやみに明るくするのではなく、「明るい」を加えることで、プラス思考と冷静思考に自分を導くことが大事なのだ。
ちなみに美輪さんは朝ドラ『花子とアン』(14年度前期)の語りをつとめていた。エレガントな「ごきげんよう」という挨拶が素敵でした。
美輪さんと発想が似ている吾郎(甲斐翔真)と直美(上坂樹里)の子どもにやっと名前がついた。
日本が連戦連勝であるからこそ、吾郎の出征も近づいている。出征する前に、子どもに名前をつけたい吾郎だが、直美は消極的。なぜかといえば、直美は自分が母・文(内田慈)に名前をつけてもらえないまま捨てられたことがトラウマになっているからだ。
直美は文が亡くなる前に彼女と和解して、名前をつけなかった理由も、卯三郎(坂東彌十郎)が第85回で推理している。







