情報が多い現代ほど難しい…仕事で人と向き合うとき、大切にすべきこと『風、薫る』第108回より 写真提供:NHK

上坂樹里さんは
「直美に選ばれるべくして選ばれた」

――直美に対する気持ちはどう考えましたか。

 直美と出会ったときは、女性としてというよりは、人としてかっこいい、信念を持った人間だと思ったのでしょう。そのとき、小川の中で心が動くものがあったのではないかなと思います。

 直美を好きになって結婚に至るまでは、彼女にとってのひとつの明かりのような存在になれたらいいなと思いながら演じていました。

――夫婦のシーンはいかがですか。

 お芝居を続けていくほど、「あ・うん」の呼吸みたいなものがだんだん出てきた気がします。カメラの前以外では、お芝居の話をすることはなく、たわいない話をしていたのですが、それが逆に良かった気がします。

 今後、重い空気が流れているようなシーンになったとき、そのたわいもない会話が生きてくるというか。

 明日、僕の撮影は終了するのですが(取材は7月上旬に行われた)残された撮影時間、短かったけれど、かけがえのない時間、関係性を過ごせたと感じながら演じています。

――直美役の上坂樹里さんの印象を教えてください。

 初めてお会いしたときは夫婦役を演じるとわかったうえでした。素敵な方だなと思いました。第一印象はすごく華があって可愛らしい方。でも共演していくほど、芯の通った、確固たる核のあるような方という印象を覚えました。

 ご本人は直美を演じることに苦労したとおっしゃっていましたが、僕の中では当て書きのようなイメージというか、直美に選ばれるべくして選ばれたのではないかと思うほどの説得力を感じています。

――直美のバディ・りんを演じた見上愛さんの印象も教えてください。

 とても周りを見ている方だと感じました。撮影中、ちょっとしたことにすぐ気づいて、言葉を発したり行動したりできる。何個触覚があるんだろうと思うほどで、お芝居でもほんの少しのニュアンスに反応していただいて。とても感性が鋭い方という印象です。