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ひとり暮らしで最も気がかりなのが、自宅で倒れたり、急に具合が悪くなったりしたときだ。助けを呼べても、オートロックのマンションでは、玄関までたどり着けないこともある。では、いざというときに備えて、自宅の鍵を誰に預ければいいのか。家族や友人、警備会社など、それぞれの方法を検討しながら、78歳の筆者が実体験を交えて考える「おひとりさま」の鍵問題とは。※本稿は、ノンフィクション作家の松原惇子『70歳からは「これ」だけあればいい』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。
いざというときのために
自宅の鍵を誰に預けるのがベスト?
ひとり暮らしの人が一番心配なのは、自宅で倒れたり、具合が悪くなったときではないだろうか。そのとき、どうやって外に知らせるのか。誰に来てもらえばいいのか。悩ましいところだ。
随分前の話になるが、すい臓がんで自宅で最期を迎えることを希望した会員(編集部注/筆者が代表理事を務める、独身女性を応援するNPO法人「SSSネットワーク」の会員)がいた。明るくて行動的でおしゃれな彼女の姿は今でも目に焼き付いているが、病状がどんどん悪化し、自分では動くのも大変な状態になった。
彼女の人柄の良さのせいか、友人、ヘルパーさん、地域包括支援センターの人たちの助けを借りて、なんとかひとり暮らしを維持していた。
ある日、彼女の様子が心配になったわたしとSSSのスタッフが彼女の自宅マンションを訪ねたときのことだ。オートロックの鍵を開けてもらうべく、インターホンを押しても返事がない。電話をしても出ない。
つまり、わたしたちがこの体験から学んだのは、オートロックの玄関の場合、中の住人が操作しない限り、部屋の前までたどりつけないという事実だ。







