運がいい人と悪い人は、生まれつきの差ではないという。では何が二人を分けるのか。アパレル史上最年少で上場した株式会社yutori社長・片石貴展氏は、著書『自分の言葉で話せるようになりましょう。』で、運の正体は「気づく力」だと言い切る。そして、その力を確実に削っていく口ぐせがあるという。採用面接で必ず「運がいいですか?」と問い続けてきた経営者が見た、運が逃げていく人の共通点とは。(構成:ダイヤモンド社書籍編集局/淡路勇介)
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運は、才能でも環境でもない
運がいい人と悪い人を分けるものは何か。
片石氏がたどり着いた答えは、「気づく力」だった。
運がいい人は、日常に落ちている小さなチャンスに気づける人。運が悪い人は、それが目の前にあっても素通りしてしまう人。その力の源にあるのが「感謝力」、さらにその奥にあるのが「謙虚さ」だという。
面白いのは、片石氏がこれを採用の現場で使っていることだ。
経営の神様・松下幸之助が面接で「あなたは運がいいですか」と聞き、「はい」と答えた人だけを採用したという逸話は有名だが、片石氏も自分の会社の面接で必ず同じことを聞くという。
素直に「運がいい」と言える人は、自分を正しくとらえられているからだ。
運を逃がす、3つの口ぐせ
では、運が悪い人はどんな言葉を口にしているのか。
片石氏は、感謝力が低いときに出てくる口ぐせを挙げる。
――『自分の言葉で話せるようになりましょう。』より
根っこにあるのは、「自分はもっと評価されるはずなのに」という過信だと片石氏は書く。
自分への見積もりが高すぎるから、不満が募る。不満が募るから、目の前の小さなチャンスを見落とす。見落とすから、さらに不満が増える。こうして、運はどんどん逃げていく。
ワースト1はこの一言
3つのうち、最も根が深いのは「なんで自分だけ」だと私は思う。
「どうせ無理」は自分の可能性に蓋をする言葉、「でも、だって」は一歩を踏み出さない言葉。
刃はまだ自分に向いている。
ところが「なんで自分だけ」は、矛先が完全に外を向く。
世の中が悪い、環境が悪い、あの人が恵まれているだけだ、と。
しかも厄介なのは、この不満が周りに伝染することだ。本人の運を削るだけでなく、そばにいる人の運まで下げていく。
運がいい人は、うまくいった日に感謝する
では、運がいい人は何をしているのか。
片石氏の答えは、拍子抜けするほどシンプルだ。うまくいっているときほど、感謝する。
普通、人は困ったときに神社へ行く。だが片石氏は、うまくいっているときほど足を運ぶという。
そこで願うのではなく、うまくいっていることに感謝し、その要因を振り返る。
子どもが早く寝てくれた、先月より成績が上がった、先輩がご飯をおごってくれた。なんでもいい。小さなことに気づけるから、ありがたいと思える。ありがたいと思えるから、いい機会がやってくる。
「なんで自分だけ」と世の中を睨んでいる限り、この入り口には立てない。運は、外に向けた不満の先ではなく、足元の小さなありがたさに気づいたところから回りはじめる。









