Photo:Karl Tapales/Gettyimages
今回は、駐車場内での物損事故を防ぐ方法をお伝えします。「停めてあるクルマの陰から飛び出してくる人に注意しましょう」など、駐車場内で人身事故を防ぐ方法はよく指摘されます。ですが、クルマをぶつけたり、こすったりしないための方法は意外と知られていません。設備や他のクルマに接触せず、安全に駐車場を利用する方法とは?(ライター・プランナー 植村祐介)
「死角にあるモノ」との
接触に要注意!
クルマで出かけるときに、多くのドライバーが利用する施設が「駐車場」です。その駐車場が、実は交通事故が起こりやすい場所ということをご存じでしょうか。
警察庁の統計(令和7年中の交通事故の発生状況)では、駐車場などを含む「その他の場所」では1年間に1万3984件の交通事故が発生していました。
ただし、警察庁の交通事故統計は、人の死亡または負傷を伴う事故(いわゆる人身事故)を対象にしており、物損のみの事故を含んでいません。
人の死亡や負傷を伴わない物損事故(クルマ同士の接触、クルマと設備の接触)を含めると、駐車場などで実際に起きている事故は、統計上の件数よりも多い可能性があります。
令和7年中の交通事故の発生状況 出典:警察庁拡大画像表示
だからこそ、駐車場内では、低速であっても周囲をよく確認し、慎重に運転する必要があるのです。
では、駐車場内や出入り口付近では、どんな事故が起こりやすいのでしょうか。ドライバーの“盲点”になっている部分を中心に、実例を含めてご紹介します。
駐車場では、クルマをぶつけたり、こすったりすることが意外と多い Photo by Yusuke Uemura拡大画像表示
まずは「死角にあるモノ」との接触です。
車道と歩道が縁石で区切られた道路では、クルマは縁石が途切れている部分を横切って駐車場に入ります。ただし左折で進入する際は、その縁石の切れ目がドライバーの死角になって見えないことがあります。
多くの場合、縁石の切れ目は駐車場の入口よりもやや広めに作られているので、クルマが横切る際も大きな問題にはなりません。
しかし中には、この縁石が入口の幅ギリギリまで設置されているところがあります。こうした場所では、クルマが進入する角度によっては、内輪差(※)によって左側後輪が縁石に近づき、乗り上げてしまうことがあります。
※車がカーブする際に、前輪と後輪が描く軌道のズレ
縁石の高さは国の基準で「15センチが標準」とされていますが、交通安全対策などの観点から、20センチ程度の「高い縁石」を採用することも可能です。
「高い縁石」には要注意だ Photo by Y.U.拡大画像表示
低い縁石なら、タイヤが乗り上げたショックを受けるだけで済むかもしれません。しかし高い縁石の場合は、ホイールへのキズやタイヤのパンク、時にはクルマのボディの破損につながる恐れがあるのです。
駐車場に進入する際は「縁石がどこで途切れているか」を事前にしっかりと確認し、左後輪が縁石に当たらないラインで進入することが重要です。
また、駐車場内で駐車枠にクルマを入れるときは、出やすさを考えて、バックで進入する人が多いでしょう。特に最近のクルマは、バックカメラやクリアランスセンサーを標準装備しているモデルが多いため、ドライバーの死角となるクルマ後方の状況を映像や音で把握できます。
しかし、バックカメラやクリアランスセンサーでは検知しにくい障害物があります。







