「年齢を重ねるほど、なぜか人が離れていく」。その原因は、性格の悪さやコミュニケーション能力だけにあるとは限らない。むしろ、長く生きて経験を積んできたからこそ、知らず知らずのうちに陥りやすい落とし穴がある。これまで自分を支えてきた考え方や習慣も、状況や相手が変われば、うまく機能しなくなることがあるからだ。では、年をとるほど人から敬遠されやすくなる人には、どんな特徴があるのだろうか。『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』の内容をもとに考えてみよう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「自分は正しい」と思っていないか?
「昔から、このやり方でうまくいってきた」
「若い人は、もっとこうすべきだ」
年を重ねるほど、これまでの経験にもとづいた自分なりの考え方や習慣ができていく。
もちろん、長年かけて身につけた知恵や判断力は大切なものだ。仕事や家庭での経験があるからこそ、周囲の役に立てる場面も多いだろう。
しかし、そのやり方だけが正しいと思い込むようになると、話は別だ。
相手が違う意見を言っても聞き入れない。
自分と異なる価値観を、「非常識だ」「考えが足りない」と決めつけてしまう。
助言のつもりで、自分の考えを押しつけてしまうこともある。
人は、自分の話を聞いてもらえず、考え方まで否定される相手とは、少しずつ距離を置くようになる。
年を重ねるなかで、人から敬遠されやすくなる人の共通点。
それは、自分のやり方に固執することだ。
過去の正解に固執しない
そのヒントになるのが、次の話である。
あなたは特に意識することなく、「時間ルール」に従って生活している。時間ルールとは、時間の使い方に関して自分で定めたルールや、社会や文化に存在するルールのことである。
(~中略~)
ただし、これらの時間ルールに固執すると、効果が得られなくなる場合がある。時間ルールはあなたの人生をよりよくするために存在する。あなたは時間ルールのために存在しているわけではない。うまく機能しなくなったら、新しいルールが必要になることを忘れないように。
この考え方は、人との関わり方にも当てはまる。
過去にうまくいったやり方は、今の相手にも通用するとは限らない。
働き方も家族の形も、若い世代が大切にすることも変わっている。
それにもかかわらず、「自分の時代はこうだった」「普通はこうするものだ」と言い続ければ、相手は意見を言いにくくなる。
会話は、互いに理解し合うためのものではなく、自分の正しさを証明する場になってしまう。
大切なのは、長年の経験を捨てることではない。
相手がなぜ違う考え方をするのか、まずは聞いてみることだ。
今の自分のやり方が、本当に相手との関係をよくしているのかを、ときどき見直してみることだ。
考え方を変えられる人は、年齢を重ねても新しい人間関係を築いていける。
これまでのやり方に感謝しながらも、それに縛られない。
そうした柔らかさが、人と長く心地よく関わるためには欠かせないのである。






