「いつまでも若々しくいたい」と願う人は多い。では、そのために私たちは日々、何を意識すればいいのだろうか。医師で老年医学の専門家であるガブリエル・ライオン博士は、著書『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』で、健康な身体を長く維持するための具体的な方法を示している。そこにあるのは、決して特別な方法ではない。年齢を重ねても若々しさを保つ人が大切にしている、日々の習慣とは何か。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)

「実年齢より見た目が若い人」がやっていること・ベスト1Photo: Adobe Stock

体に何を入れるのか?

 年齢を重ねても、若々しい印象を保っている人がいる。年齢とともに身体が変化していくなかで、彼らはなぜ若々しさを保つことができるのか。

 答えは意外なほど当たり前だ。適切な食事と運動を、日々きちんと続けていること。特別な方法ではないが、結局のところ、この積み重ねこそが若々しさを保つための基本なのだ。

 見た目の若々しさとは、皮膚の表面だけで作られるものではない。それは、身体を内側から支える骨格筋の張り、姿勢、そして全身の血流をコントロールする代謝システムの健全さから滲み出るものだ。

 医師で老年医学の専門家であるガブリエル・ライオン博士の『筋肉が全て』に示されているように、若々しい体組成(筋肉と脂肪のバランス)を維持するためには、運動による刺激だけでなく、その効果を最大化するための徹底した食事管理が不可欠となる。

つねに高品質な食材を選ぶ。袋詰めされた超加工食品は避ける。新鮮な野菜、果物、肉、乳製品、卵を購入しよう。
炭水化物は野菜を中心に摂る。運動の前後や、マクロ栄養素の計算の範囲内に収まるならデンプンを追加してもかまわない。
食品の重さを量る。これはいつまでも続ける必要はないが、自分が食べているものの量を把握できるようになるまで、練習のつもりで続けよう。パッと見て正確な数字が出るようになれば、キッチンスケールを使う必要はなくなる。食事プランに照らして、正しい選択ができるようになる。

 この3点をがんばって続けてほしい。特別なイベントや人とのつきあいのために、どうしても計画どおりにできないことはあるだろうが、それはあくまでも例外にとどめよう。――『筋肉が全て』より

 超加工食品を避け、タンパク質と微量栄養素に満ちた本物の食品を選ぶこと。

 この厳格な栄養管理が、トレーニングによって傷ついた筋肉を修復し、ハリのある肉体を再構築する。

最悪の習慣は「運動をしない」ということ

 そしてこの土台の上に、若々しい代謝を支えるための運動習慣を組み込んでいく。大切なのは、ただ身体を動かすだけでなく、筋力や持久力など、身体の機能を維持・向上させるための運動を継続することだ。ガブリエル・ライオン博士は基本として、以下のような運動を推奨している。

1週間のトレーニング目標(以下の3つをすべて行う)
■週に150分の中強度ないし高強度の運動。
■週に3~4日の筋力トレーニング。
■週に1回の高強度インターバル・トレーニング。

成功のカギ
■現在の自分のフィットネスレベルに合った運動を行う。
■一度に複数の筋肉系に働きかける動作を組み込む。
■適切な睡眠と栄養を摂る。
■トレーニングの内容と進捗状況を継続的に記録する。

 運動の方法はいろいろあるが、絶対に間違っている方法がある。まったく運動しないという方法だ。――同書より

 有酸素運動で心肺機能を高め、筋力トレーニングで代謝の受け皿である骨格筋を維持し、高強度のインターバルトレーニングで身体に強い刺激を与える。こうした異なる種類の運動を生活に取り入れることが、年齢に伴う身体機能の衰えを抑えることにつながる。

 運動を「まったくしない」という選択は、自らの身体が持つ若々しさを保つ力を十分に生かせないことにつながる。日々の多忙さに流されず、食事を整え、身体を動かし続ける。その日々の積み重ねこそが、年齢を重ねても健康的で活力のある外見を保つ土台となるのだ。