番町・六本木・松濤に
役員が多い理由
今度は、同じく総務省統計局「令和2年(2020年)国勢調査」を使って、約250mメッシュという詳細な役員の分布を見てみましょう(図2)。
同書より転載 拡大画像表示
円の色は働く男性に占める役員の割合、円の大きさは役員の数を表しています。
ここで全年齢のデータを使用したのは、250mメッシュのデータに「年齢×従業上の地位」のクロス集計値が含まれないためです。
また、役員の人数を直接指す項目が存在しないため、本分析では、「雇用者(役員を含む)」の人数から「正規の職員・従業員」「派遣社員」「パート・アルバイト・その他」を差し引くことで役員の人数を推計しました。
さて、地図に戻ると、東京周辺で役員が最も集中しているのが、山手線の南半分に広がる山の手エリアです。東京都の町・字別データによると、一番町~六番町(千代田区)、愛宕・六本木(港区)、松濤(渋谷区)などをはじめ、働く男性住民の30%前後が役員という地域も散見されます。
17世紀以降、この地域には江戸城を取り囲むような形で大名屋敷や旗本屋敷、組屋敷が配置されました。明治期に入るとこれらの屋敷は接収・再編され、軍関係の施設に転換したり、華族・官僚・財閥関係者に払い下げられたりして、名家や企業の重役、外交官などが住む邸宅街へと変容していきました。
また、渋谷区の代官山周辺のように、明治時代に入ってから政治家や実業家が自宅、別荘を構えた地域もあります。
一方で、都心の東側、特に勝どきや月島、豊洲といった湾岸エリアにも多くの役員が居住しています。







