労災保険の給付対象となるのは、あくまでも業務に関連のあるケガや疾病です。私生活の延長にある行動で起きた事故によるケガや疾病については、業務との関連性が認められず、適用されません。

トラブルケース3 完全テレワークで
入社したのに「出社して」と言われた

《介護と仕事を両立したく、完全テレワークが可能な都心のIT企業に転職しました。数カ月はフルリモートワークでしたが、会社から「出社してほしい」といわれ、週に2日間ほど通勤しています。しかし、出社しても、業務はリモートでもできる内容です。それでも出社する必要がありますか?》

 まず雇用契約書の内容を確認してみましょう。「勤務地:自宅」、「勤務形態:テレワーク」などと明記されていれば会社は原則として出社を強制できません。契約書に勤務地や働き方が明確に定められ、それに限定している場合、その変更には本人の同意が必要です。本人の同意なく一方的に出社を命じられても、拒否できます。

 また、限定されていなくとも、当初の約束ではフルリモートが前提だったのに、会社がこれを一方的に変更するには、就業規則や契約上に根拠があって、かつ、業務上の必要性や変更の理由に合理性があることが必要です。合理性がない状態での勤務形態変更は、労働者の生活や働き方に重大な影響を与えるため、無条件で認められるものではありません。

 テレワークでも業務に支障がない場合やテレワークでも高い生産性が維持されている場合、あえて出社させる必要性はないと考えられます。

深夜のLINEやメールによる業務連絡は
時間外労働になる可能性が高い

 今はメールやLINE、SNS、チャットなど、気軽に連絡が取れるデジタルコミュニケーションツールが普及しています。こうしたツールを利用して、上司が勤務時間外に部下に業務連絡を行い、それに部下が対応せざるを得ない状況が増えているようです。

 では深夜のLINEやメールでの指示に対応したら、それは時間外労働になるのでしょうか?