このとき、感じのいい人は「ありがとうございます。自分で持てます」と感謝の気持ちを伝えます。仕事で「手伝いましょうか」と声をかけてもらったときなら、「ありがとうございます。ここは自分でやります」といった具合です。

 ポイントは、「NO」を伝える前に「ありがとう」を入れることです。申し出そのものは断っても、相手が自分を気遣ってくれた気持ちまで断る必要はありません。相手の好意をいったん受け取ってから、自分がどうするかを伝える。たったそれだけで、同じ「断る」でも印象はぐっとやわらかくなります。

「大丈夫?」と心配されたら
気遣いに応える

 忙しそうに仕事をしているとき、「大丈夫?」「手いっぱいじゃない?」と声をかけられることもあるはず。そんなときも、反射的に「大丈夫です」と答えてしまいがちです。

 本当に何の問題もないなら、それでもいいでしょう。しかし、「大丈夫です」だけでは、心配してくれた相手に、こちらの状況がほとんど伝わりません。本当は仕事を抱えているのに「大丈夫です」と答えれば、せっかく差し伸べてもらった手を、自ら遠ざけることにもなります。

 この時、感じのいい人は、まず感謝を伝えて、具体的な情報をプラスしています。問題がないのであれば、「ありがとうございます。あと30分くらいで終わりそうです」。少し助けが必要なのであれば、「ありがとうございます。実はこの作業だけ手伝ってもらえると助かります」という感じです。

 ここでも、最初に「ありがとう」と伝えるのがポイントです。「大丈夫?」という一言の裏には、「困っていないかな」「何かできることはないかな」という相手の気遣いがあります。その気持ちを受け取ったことを、まず言葉にします。

 何でも一人で抱え込んで「大丈夫です」と言うことが、必ずしも周囲への気遣いとは限りませんよね。自分の状況をほんの少し具体的に返すことで、心配してくれた相手も安心できるでしょう。

相手が謝っているとき
「大丈夫」だけで終わらせない

 続いて、相手を許すときの「大丈夫」を見てみましょう。「遅くなってしまって、すみません」に対して、「大丈夫です」と答える。これも、ごく普通のやり取りですね。

「怒っていませんよ」「気にしていませんよ」というつもりで答えていますが、謝っている本人は「本当に大丈夫かな」「怒っていないかな」と、まだ少し不安が残ることがあります。