私自身、子どもを持ち、共働きの家庭を営む中で、日々、今この局面では仕事と家庭のどちらを優先するかという葛藤に直面し、核家族で子育てや家事を回していくことの難しさは身にしみて感じています。

「仕事が忙しくてやっていられない」と思うこともあります。でもその度に、自ら結婚して家庭を築き、子どもを持つことを選んだにもかかわらず、仕事を理由に家庭を後回しにするのは、仕事を言い訳に使っているだけではないか、家庭を顧みないつもりなら、なぜ家庭を持ったのかと自問してみます。

 個人が自らの自由な意思で人生を選択できる時代だからこそ、「仕事が忙しいから」という安易な自己正当化に逃げてはいけないと自分を戒めています。

「誰かの犠牲」に頼らない組織づくりへ

 家庭を犠牲にして「24時間戦える人」が重宝される時代もありました。しかし現代において求められる真に優秀なリーダーとは、誰かが家庭を犠牲にすることでしか得られない成果をあてにする人ではありません。誰一人として家庭を犠牲にすることなく、持続可能な形で成果を出し続けられる仕組みやチームをつくれる人物です。

「仕事が忙しいから」と家族との約束を破り続けるのは、誇るべきプロ意識ではなく、マネジメント能力の不足を示す兆候かもしれません。

 必要なやりくりをして、身近な家族へのコミットメントを大切にすることは、仕事への熱意を下げることではありません。むしろ、自身の人生観をしっかりと持ち、中長期的に高い成果を出し続けるための、真のマネジメント能力そのものなのです。

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