ベストセラーとなった『まいにち小鍋』が刊行されて10年――。発売当時はマイナーだった「小鍋」という言葉も、すっかりおなじみになりました。この間、著者である料理家・小田真規子先生のもとには「もっとほかの小鍋レシピを教えてほしい」「もっと手軽なレシピがほしい」「パンチの効いたエスニック風の小鍋が食べたい」などの要望が寄せられました。そこで、待望の続編『小鍋天国』が刊行。この記事では、小田先生に「小鍋が“天国”である7つの理由」について解説していただきました。

麻辣湯風「春雨鍋」の写真麻辣湯風「春雨鍋」(料理写真はすべてクラッカースタジオ撮影)

すっかり暮らしのなかに溶け込んだ「小鍋料理」

 私が『まいにち小鍋』(ダイヤモンド社)というレシピ本を出させていただいて、はやくも10年の月日が流れました。その後、“小鍋本”の刊行が続いたこともあり、「小鍋」という言葉もすっかり市民権を得たように思います。

 かつては、鍋料理といえば「大鍋」を家族で囲むのが一般的なイメージでしたが、暮らし方が多様になった今、一人暮らしか家族かを問わず「小鍋」を使うシーンがとても多くなりました。

 家族それぞれが忙しく、帰宅時間も異なるため、一度に調理する「大鍋」ではなく、それぞれの都合に合わせて調理できる「小鍋」が重宝されるようになったのでしょう。スーパーやコンビニでは、一人前の「鍋スープの素」や「鍋用のカット野菜」などが目立つ場所に並んでいますし、雑貨店でも「小鍋」が主役として陳列されるようになりました。

 そんなふうに「小鍋」が暮らしのなかに広がり、秋冬になると「小鍋生活」を楽しむ方も増えてきました。そして、私のもとにも、読者のみなさまから「もっとほかの小鍋レシピも教えてほしい」「もっと手軽にできるおいしい小鍋レシピはないですか?」「パンチの効いたエスニック風の小鍋を食べたい」といったたくさんの声をお寄せいただきました。

 そこで、『まいにち小鍋』の刊行から10年目となる今年、続編として『小鍋天国』を出させていただくことにしました。

 本書では、読者のみなさまの声をもとに、定番レシピとしての「王道小鍋」、二つの具材でできる「超シンプル小鍋」、韓国・中華・エスニック風の「スパイシー小鍋」、心身を整える「養生小鍋」、電子レンジでもつくれる「蒸し鍋」の五つのカテゴリーで、とっておきの小鍋レシピをご紹介しています。

 この記事のトップ画像の麻辣湯風「春雨鍋」のほかにも、以下にご紹介するような小鍋料理をたくさん掲載しています。

豚バラとキャベツのにんにく鍋の写真豚バラとキャベツのにんにく鍋 にんにく強めの味噌スープをたっぷり含んだ豚バラが旨い
カマントマト鍋の写真カマントマト鍋 とろ~りカマンベールに醤油の香りがからむお手軽チーズフォンデュ!
塩サバ常夜鍋の写真塩サバ常夜鍋 塩サバの風味がスープから香る絶品小鍋!
海鮮たっぷりナッコプセの写真海鮮たっぷりナッコプセ 魚介の旨みがたっぷりの”旨辛鍋”

 ところで、『小鍋天国』とはずいぶん能天気なタイトルだと思われたでしょうか? でも、私はかなり本気で「小鍋料理」は“小さな天国”だと思っているんです。その7つの理由をお伝えします。