ミレバ・レパスキーさんは12歳の娘マデリンさんのことを心配していた。普段は元気な6年生だったが、不機嫌で無口になっていた。5月のある日、ダンスの練習から帰宅する途中で、その理由が分かった。マデリンさんは、オンラインで誰かと話していたと母親に打ち明けた。母親に怒られるのではないかと不安だったという。ミレバさんの心は沈んだ。わが子が、子どもを狙う悪意ある大人とやり取りしているというのは、全ての親にとっての悪夢だ。「人間じゃないの、チャットボットなの」。マデリンさんがそう言ったのを、ミレバさんは振り返る。ペンシルベニア州フェニックスビルに住む4児の母親であるミレバさんは、安堵(あんど)すべきか、それともさらに心配すべきか判断がつかなかった。チャットボットによって妄想に陥り、不健全な愛着を抱き、その後、自ら命を絶つこともあった成人やティーンエージャーに関する記事の見出しを目にしたことがあったからだ。