2018年、元メンバーの山口達也さんが、強制わいせつ容疑で書類送検された際には、本人が謝罪会見を行った6日後、メンバー4人全員もスーツ姿で謝罪会見を実施。メディアからの質問に真摯に答える姿、時に山口さんに対して厳しい意見を述べ、グループ自体への批判を回避したことから「危機管理のお手本」とされた。

TOKIOと何が違う?
timelesz炎上の理由

 しかし、timeleszの場合、謝罪を口にしたメンバーが次々と炎上。10月1日には番組収録前にメンバー全員が囲み取材に応じて全員で謝罪。中には今回の事件がショックだったと涙を流すメンバーもいたが、逮捕から12日後の「涙の謝罪」は初動対応として遅すぎでどうしても「今さら感」が漂ってしまう。

 では、なぜtimeleszの危機管理はやることなすこと裏目に出てしまうのか。ネットやSNSの論調から考察すると、理由は主に以下の3つだ。

1.「伝統を壊したグループ」というネガイメージ
2.「仲間兼教育係」という複雑な人間関係
3.繰り返される「プロ意識の欠如」

 まず、1に関してはご存じない方も多いだろうが、実はtimeleszはこれまで旧ジャニーズ事務所が半世紀にわたって続けてきた「アイドル育成」を根底からひっくり返した「実験的なグループ」である。

 旧ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)のアイドルの一般的なキャリアは小中学生からスタートする。「ジュニア」(旧・ジャニーズJr.)という育成組に身を投じて、歌やダンスのレッスンに勤しみながら、人気を得ている先輩アイドルのバックダンサーなどを務める。その中で、プロデューサーである経営幹部の目に留まれば、デビューのチャンスを掴むことができる。

 つまり、旧ジャニーズ系の男性アイドルというのは、「宝塚歌劇団」のように下積みから時間をかけて、努力と才能によってスターへのし上がっていく、という伝統的なキャリアパスが定着していたのだ。

 しかし、今回逮捕された猪俣さんはそのような下積みを経験していない。報道によれば「地下アイドル」として活動後、実家の塗装業の手伝いをしていたところ、Netflixのオーディション番組『timelesz project―AUDITION―』に応募して新メンバーになった。

「timelesz」はもともとは「Sexy Zone」というグループだったが、紆余曲折あってメンバーが菊池風磨さん、佐藤勝利さん、松島聡さんという3人だけになってしまったことで、新メンバーをオーディションで選出することになった。

 結果、新メンバー5人のうち3人が、旧ジャニーズのジュニア出身ではない一般応募組だった。。猪俣さんもその1人だ。

 このように、これまでの「伝統」と大きく異なるメンバー構成となったtimeleszには、オーディション当初から「ジュニアを差し置いて一般応募者をデビューさせるのか」といった批判的な意見も寄せられていた。それが今回の猪俣さんの事件によって「そらみたことか」と一気に盛り上がっているわけだ。