それでも食べ方を
見るべき仕事がある
成果さえ出せばマナーは二の次という仕事は確かにあります。現代社会では、マナーを支える共通認識そのものが崩れつつあります。
職場のグローバル化が進み、文化の異なる外国人と一緒に働く機会も増えました。日本企業同士でさえ、こうあるべきという共通の基準を持つのは難しくなっています。国際競争で、仕事の能力そのものが問われる時代に、国内のマナーを持ち出しても勝てないという現実もあるでしょう。
一方で、マナーなど関係ないと言い切るのは乱暴です。マナーが信用をつくり、成果につながる仕事も確実に存在します。
カギとなるのは信用です。
人は相手の実績や能力を知らない段階では、見た目や表に出ている情報から、この人は信用できそうかどうかを判断するしかありません。
とくに、社外に示せる実績や肩書を持たない若手は、人物を判断してもらえる材料がほとんどありません。そのとき、立ち居振る舞いが信用を大きく左右するのです。
裏を返せば、取引が始まって能力を十分に示せれば、ある程度型破りな振る舞いは許されます。漫画やドラマでも、無礼で破天荒な主人公が、並外れた能力を発揮するにつれ周囲から信用されていく話があります。だからこそ、若手の営業ほどマナーが効いてきます。
マナーが信用を左右する職種の筆頭は富裕層を顧客にするプライベートバンカーやコンシェルジュ、証券会社の担当者のような仕事です。
そこまで特殊な世界でなくても、BtoB企業の営業担当者は会食の機会が多く、取引先の役員クラスと同席することも少なくありません。そのときの立ち居振る舞いは、無意識のうちに、この人は信用できるかどうかを判断する材料にされています。
結論としては、食べ方で採否を決めるのは、原則として得策ではありません。食事のマナーを採用基準として見るなら、私は以下の三つの条件をすべて満たす仕事に限定すべきだと考えます。







