カウゼイ駅ホーム(筆者撮影)
筆者は9月19日から24日まで、ベトナムの首都・ハノイを旅行した。ベトナムは2023年に人口1億人を突破し、しかも平均年齢31歳(日本は47歳)という、若いエネルギーに満ちた国であり、今まさに飛躍を遂げようとしている。都市の発展・拡大とともに直面する都市交通の現状と今後をレポートする。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
道路を埋め尽くすバイク
横断歩道も「命がけ」?
9月19日深夜、ハノイの玄関口であるノイバイ空港に到着した筆者は、ライドシェアでホテルに向かった。しかし、都心は旧盆にあたる中秋節で賑わっており、旧市街(1000年以上の歴史を持つ繁華街)のホテルに近づくにつれ道路は大渋滞。業を煮やした運転手は「ホテルの前まで行くと時間がかかるので、ここでいいか?道を渡って100メートルくらいだ」と翻訳アプリで伝えてきた。
了承して車を降りたが、ここで困った。車とバイクは全く途切れず、横断歩道はあるが誰も気にするそぶりがない。しかも信号もない。どうやって進めばいいものか。勇気を出して道路を渡り、ホテルに到着したが、到着早々、ハノイの洗礼を浴びてしまったのである。
ハノイでは、車とバイクが切れ目なく走る6車線や8車線の道路であっても、歩行者用信号が設置されていることは稀だ。歩行者は車とバイクの合間を縫って渡るしかない。とはいえ、無秩序の中にも秩序は存在する。一気に渡ろうとするから戸惑うだけで、一車線ずつ徐々に進んでいけばよいのだ。
バイクが次々とやってくる4車線道路を横断する(筆者撮影)
重要なのは走ったり立ち止まったりせず、一定のペースで歩くことだ。自動車側も人が横断する前提で運転しているので、スピードは出さないし、歩行者を避けてくれる。コツさえつかめばすぐに大通りも渡れるようになるのだから、人間の適応能力とはすごいものだ。







