時速500キロで走行中のリニア新幹線(筆者撮影)
JR東海は9月15日、山梨リニアセンター(山梨県都留市)で試験車両の新型中間車「M10」を報道公開した。筆者にとっては2020年10月以来、約6年ぶりの試乗となる。この間、長らく懸案だった静岡県南アルプス工区の着工に向けて、県と自然環境保全協定を締結するなど、事態は大きく進展した。時速500キロの走行を体験して見えてきた、車両や乗り心地の進化、そしてなお残る課題とは。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
リニアはもう「実験」ではない?
6年ぶりの試乗で見えた完成度
リニア新幹線の全工区の着工にめどがついたことで、今回の試乗の舞台となった「山梨リニア実験線」は今年3月、「実験」を取り「山梨リニア線」に改称した。山梨県上野原市から笛吹市にまたがる同区間42.8kmは複線化や線路シェルターの設置などの改修を加えた上で、そのまま本線に転用される。
JR東海中央新幹線推進本部の重田洋副本部長は試乗前の説明で、「既に営業運転に関わる技術は完成済みで、いつでも営業運転ができる状態です。ぜひそれを体験いただきたいと思います」と自信を示した。
L0系改良型試験車中間車「M10」の外観(筆者撮影)
それもそのはず、リニア中央新幹線は当初計画通りならば来年、2027年に開業していたはずだった。現実には建設工事の遅れで開業のめどは立っていないが、2027年開業に向けて開発が進められてきた車両が実用レベルなのは当然、ということだ。







