地元の人々が教授にお祝いの言葉をかける映像には、こんなコメントが寄せられた。
中国SNSには、硤合氏にお祝いを伝える人々の振る舞いについて、「街にいたおじさんも、お祝いを伝えるときに帽子を取ってお辞儀をしていた。本当に礼儀正しい」「こういう礼節のある社会が本当に大好きです」といったコメントが寄せられた。 出典:中国SNS「微信視頻」(WeChat動画)より
「人柄は控えめで謙虚。本当に尊敬に値する方ですね」、「 街にいたおじさんも、お祝いの言葉を伝えるときに、きちんと帽子を取ってお辞儀をしていた。本当に礼儀正しい」、「こういう礼節や思いやりのある社会が、本当に大好きです」
さまざまな映像に対してさまざまな反応。これらの反応の背景には、自国の社会や研究環境と日本を重ね合わせる、複雑な思いも垣間見える。
日本人の受賞を中国人が喜ぶ
“オモテ”と“ウラ”の理由
マスコミのインタビューに、硤合さんは「学生諸君・教員のメンバーと共に一生懸命やって、学生諸君と巡り合えたことが、研究を進める上で非常に幸運だった。大学の皆さまに感謝すると共に、非常に個人的にそれが自慢。内心うれしい」と学生や周りの同僚に感謝の言葉を述べた。
この発言に対して、「良い学生に恵まれた」なんていう言葉は、初めて聞きました。本当に印象深いです!
なんと謙虚で、慎み深い科学者なのでしょう」
「自分の功績を、学生たちや共に研究に取り組んできた仲間たちのおかげだと語った硤合教授の人柄が素晴らしすぎる!」
つまり、ノーベル賞を受賞したというのに、自分の学生たちや周囲の人々の協力を強調した教授は、科学者としての偉大な功績だけでなく、その謙虚な人柄にも深く心を打たれたという。
こうした反応の背景には、中国と日本の研究環境の違いがある。
中国の大学では、特に博士課程において、指導教員による学生の権利侵害や不正行為が問題となっていた。
学生の研究成果や論文、特許の横取り、研究とは無関係な私的雑用の強要、研究費の不正取得・着服などである。
2026年5月には、ある大学教員が学生の名義を悪用し、長年にわたって研究補助手当を不正受給していた事例が当局から公表された。
不正取得額は累計256万元(約6000万円)以上に上るとされる。このことは、中国の多くの大学が注意喚起として公開し、国も厳しい取り締まりの対象としているが、依然として根絶には至っていない。
近年の日本のノーベル賞ラッシュに喜びの声が上がる一方、複雑な感情を抱く中国人も少なくない。







