パワーソースの内訳は、発電専用となる1.5Lターボ(140ps/228Nm)と前後2基のモーター(フロント205ps/330Nm&リア136ps/195Nm)。第3世代e-POWERの特徴は、先代よりも熱効率が上がったこととトルクアップ。エルグランドの前後トルクは合計525Nmに達する。ちなみにWLTCモード燃費は16.8km/L。高効率化で燃費も大幅に上昇した。

 加速と同じくらい秀逸なのはハンドリングだ。これだけボリュームのある車重2.4トンオーバーのボディをステアリング操作でイージーにコントロールできる。ワインディングでは挙動が安定していて安心して走りを楽しめた。また、狭い道で対向車とすれ違うときもこれなら神経を注がなくても大丈夫。かなり精緻に操れそうだ。

コンフォートモードは
まだ発展途中

 ではミニバンに肝心な乗り心地はどうか。そこは新技術のインテリジェント・ダイナミック・サスペンションがよく働いてくれる。路面からの入力に対しダンパー減衰圧をバルブ調整で変化させることで、上下動を抑え込むのだ。ユニークなのは細かなピッチングはe-4ORCEが対応していること。車輪速センサーとVDCセンサーが路面入力を読んでカウンタートルクを発生させる。しかもその速度は100分の1秒と精密だ。前後のモーターでピッチングを抑制する考えはなんとも興味深い。

 とはいえ、現実問題それらがすべての領域で効率的に作動しているわけではない。ドライブモードによっては得手不得手がある気がする。たとえばコンフォードモード。路面状況で何度かバタつくシーンがあった。リアサスが段差を乗り越えるときにダイレクトな振動と、バタンという音が発生する。きっとこのあたりはさらに進化が必要だろう。日本のカーメーカーはスポーツモードは得意だが、コンフォートモードはまだ発展途中と感じることが多々ある。

 以上がエルグランドとのファーストコンタクト。動力性能、デザイン、インテリアの装備にかなり力が入っているのがわかった。このマーケットのターゲットユーザーが望む仕上がりなので、販売は順調に伸びるだろう。

 夜の繁華街でその姿を頻繁に見る日は近い。

(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/横田康志朗)

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