1割って多いの?少ないの?

 「会社の毎月の経費を1割削減しよう」

  これもよくある表現だと思いますが、目標として掲げるのならより具体的に示した方がいいでしょう。

  「1割」というのが多いのか少ないのか?

  どれくらい頑張ればいいのか?社員1人ひとりの意識には届いていません。このままでは、何となく「経費節約みたいね」という傍観者は増えても、能動的に行動する人は出てこないかもしれません。

  数字を数字のまま伝えても、現場には響きません。

  そこで、「1割」の中身を具現化して、よりわかりやすい共通語に変換し、現場が次に何をすればいいのかわかるものに変換してあげると、伝わり方もだいぶ違うのではないでしょうか。

  データを有効活用するためには「伝え方」を工夫する。
  このことが、私がアナリストとして世界の強豪と渡り合い、28年ぶりのメダルという成果を上げる中で学んだ、大きな発見だったのかもしれません。


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データを武器にする
勝つための統計学

日本初の全日本女子バレーボールチームの
情報戦略担当アナリストによる、チームを勝利に導く法

データアナリストが、<br />「%(パーセント)」をあえて使わない理由『データを武器にする』
渡辺啓太著

  ロンドン五輪で28年ぶりに女子バレーに銅メダルをもたらし、世界一のデータバレーを誇る日本。驚きの勝利の裏にあったものは、「いかにして現場でデータを効果的に使って、人の心を動かし、チームを勝利に導くか」にあった。
  本書は、日本初の全日本女子バレーボールチームの情報戦略担当アナリストによる、チームを勝利に導く方法がまとめられている。時にはアナログな手法も使いながらデータを「武器化」し、選手やリーダーである監督、スタッフを動かし、不利な状況の中、チームで勝利をつかんでいったのか、具体的なエピソードを入れながら、わかりやすく解説している。

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