あなたが実力を100%発揮できないのは、自分の心が妨害しているからだ。心の中の妨害者には10タイプがある。能力発揮をじゃまする心の中の敵を知るために、「妨害者」の10タイプを学び、自分や周囲の人はどのタイプが強いか判定してみよう。
心の中に住むあなたの敵、「妨害者」
この連載の1回目では、心がどれほど自分自身の味方として働いているかを示す指標として「ポジティブ・インテリジェンス」を紹介し、それをPQというスコアで表せることを示した(http://positiveintelligence.com/から日本語でテストが受けられる。日本語テストサイトへのアクセス方法はこちら)。
あなたは実際にテストを受けてみただろうか?実力をフルに発揮できている人は全体の2割に過ぎないので、スコアが低くてもがっかりすることはない。これから自分の心の中の敵を知り、PQをアップする方法を学んでいく。この連載第2回では、能力発揮をはばむ「妨害者」について説明しよう。
自分の人生を振り返ってみてほしい。自分を必ず幸せにしてくれるはずの何かを手に入れたあと、幸福感がどれだけ長続きしただろうか。仕事の成績や幸福度を高めようとして読んだ本、受けた研修の多くを振り返ってみてほしい。改善できたことが、その後どれだけ長続きしただろうか。おそらくは当初は改善したと思われたものがなし崩しになってしまう、あるいは少なくとも大幅に目減りしてしまうことを、あなた自身が経験しているのではないだろうか。そして問題は、その原因なのである。
これに対する答えはたった一言。「妨害者(サボター)」である。あなた自身が心の中に住む妨害者と戦い、その力を奪わなければ、敵はあなたのあらゆる進歩を帳消しにしようとする。
妨害者とは、無意識のうちに習慣化したさまざまな心のパターンであり、それぞれのパターンごとに異なる声、信念、思い込みをもち、あなたの利益を損なうよう働いている。