「自分の適性に合っていない」と思っても、
仕事は楽しくできる

 同じ部署で同じ仕事をしているAさんと、Bさん。まったく同じなのに、Aさんは「仕事が面白い」と言い、Bさんは「仕事がつまらないんで、早く辞めたい」と言う。現実にそういうケースは、よくあります。

 やっぱり、その中身を見れば、たいていの場合はAさんのほうはバリバリと実力を発揮しているし、上司や同僚や後輩など、人間関係もうまくいっている。一方でBさんのほうは、やる気がないから成果もなかなか出てこないし、人間関係にも摩擦が生じていたりするもの。

 一体、どうしてこのような違いが出てしまうのでしょう?

 AさんとBさんは同じ仕事をしているのですから、その仕事そのものが「面白い」「面白くない」で分けられるものでないことは明らかです。

 たしかに、Aさんは仕事が「面白い」と感じて、そこから実力を出し始めているのですから、中身には多少の差が出てきているかもしれません。でも、もともとのスタートラインは同じだったのです。

 決して、Aさんには「面白い仕事」が割り当てられ、Bさんには「つまらない仕事」が充てられた、ということではまったくありません。

 こういう場合によく言われるのは、「適性」というものです。

 つまり、その仕事はもともとAさんには向いたものではあったけれど、Bさんには向いたものではなかった。だからAさんは「面白く」なり、Bさんは「つまらない」。その差が結果にも表れている……と。