より効率的な働き方が求められるようなった企業社会において、最近では「朝型社員と夜型社員のどちらが生産的か?」という議論が、以前よりも頻繁に行われるようになった。今や、早朝に勉強会やランニングなどを行う「朝活」や、出社前の時間をレジャーの時間として使いリフレッシュする「エクストリーム出社」が注目されるなど、「朝型社員」の働き方を推奨するトレンドが優勢になりつつある。しかし、「夜の付き合いを疎かにしたら出世できない」「夜のほうが集中して仕事できる」などの声も聞かれ、世間の“朝型礼賛”トレンドに対して疑問を持つ人も少なくない。いったい、どちらが本当に生産的なのか。ビジネスマンや朝活関係者などの声を拾いながら、検証していこう。(取材・文/フリーライター・宮崎智之、協力/プレスラボ)
にわかに増殖する「朝型社員」たち
「夜型社員」と比べてどちらが生産的?
「定時になっても仕事が終わらず、終電で帰宅。翌朝、なんとか出社したはいいものの、寝不足で頭が働かず、仕事のエンジンがかかるのは夕方から……」(30代・男性)
忙しいビジネスマンにありがちな働き方だが、最近ではこうした夜型の働き方を「非生産的」と見なし、朝型の働き方に切り替える人が多くなってきているようだ。
早朝に勉強会やランニングなどを行う「朝活」や、出社前をレジャーの時間として使いリフレッシュする「エクストリーム出社」なども注目を集め、世はまさに“朝型礼賛”状態だ。 夜型社員は、「20世紀の古い遺産」のような扱いを受けている。
しかし、実際に夜型社員はまだまだ多い。「夜の付き合いを疎かにしたら出世できない」「夜のほうが集中して仕事できる」などの声も聞かれ、世間の朝型トレンドに対して疑問を持つ人も少なくない。
そこでわいてくる素朴な疑問が、実際のところ「朝型社員」と「夜型社員」は、ビジネスマンとしてどちらが本当に生産的なのか、ということだ。今回は、このテーマを検証してみたい。