おすすめは年内。
しっかりと準備できるタイミングで決断する

 失敗しないためにも、いつまでに決断すれば間に合うのか。
 自分なりに考えて、締め切りを設定しよう。
(僕の意見では、12月中の決断をおすすめする。)

 次の4ステップをイメージしてほしい。

1.志望業界・企業を決断する日を決める。(逆に言うと、その日までは悩んでよい)
2.決断後にすべきことを確認しておく。(業界・企業研究、OB訪問、筆記対策)
3.「2」を現実的なスケジュールに落とし込む。
4.決断したらスケジュール通り、ベストを尽くして実行する。

 当たり前のように見えるが、これができる人はかなり少ない。
 1~4の計画を今すぐ立ててみてほしい。

決断をして準備万全で挑もう

 自分なりのタイミングで決断と準備ができた学生を紹介しよう。

 Mくんは自己分析の結果、「ゲームを通して人の人生を豊かにする」を目標に、ゲーム業界1本で就職活動をすることを早い段階で決めた。
 そもそも受けられる企業数も少なく、選考の時期も多くの企業と違うため、不安もあった。友人が次々と内定を得て就職活動を終えて行く中、周囲からは、Mくんの就活は乗り遅れたかのように見えた。

 焦りや不安を感じてもよいところだが、当のMくんは「ゲーム業界に行くと決めたので、まったく気になりません」と言ってのけた。
 時間がある分、ゲーム業界がエントリーの段階で求めてくる「企画書の作成」にしっかりと時間をかけて挑むことができた。
 さらには、ゲーム業界についての研究やOB訪問も相当な人数実施した。
 最終的には2社から内定をもらい、今もゲーム製作の現場の中心的役割として大活躍している。

 早く決断し、その後やるべきことに集中した結果、うまくいったケースだ。

 Yさんは「人が挑戦できるフィールドを提供する」というGivingの元、それが実現できる企業を12月の段階で20社に絞り込む。
 各社が実施する筆記試験対策をすべて満点近くとれるように準備。
 業界研究や企業研究も自分なりにノートを作り一覧にまとめる。
 各社3人ずつOB訪問を目標にやりきった。
 OB訪問の際には、必ず全力で書いたエントリーシートを持参し添削もしてもらった。
 その結果、受けたほとんどの企業から内定をもらい、ずっと憧れだったM社に入社した。

志望企業を選ぶまでも重要だが、選んだ後の行動も同じくらい大切だ。
 目指す場所が決まっても、スタートラインである内定をとれなければ挑戦さえできなくなってしまう。

 人気企業の倍率は300倍やそれ以上、熾烈な競争も珍しくない。
準備の大切さは言うまでもないことだと思う。