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5つのポイントで占う2014年

消費税アップに間に合わない
情報システムが多発する!?
――国立情報学研究所・佐藤一郎教授

佐藤一郎 [国立情報学研究所・教授]
【第12回】 2014年1月27日
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⑤クラウドコンピューティングの再定義

 これまでクラウドコンピューティングというと、必要なときに必要なだけリソースが使えるというメリットが強調されてきた。それは引き続き重要だが、昨年ぐらいから注目されているのがInfrastructure as codeという考え方である。

 これはサーバやネットワークを含むインフラストラクチャの構築・運用をコード化する、つまり構築・運用の手順をプログラムとして記述し、それを実行することで構築・運用を自動化できるようにする技術である。

 逆にいうと従来は、クラウドコンピューティングといえども、サーバの構成や設定などは手順書やマニュアルを元に手動で行っているので、手間も時間もかかるし、何よりも構築・運用にヒューマンエラーが入り込みやすかった。

 さてInfrastructure as codeが実現する未来とは、ハードウェアを含めたインフラストラクチャのソフトウェア化である。つまり、各サーバで動くプログラムだけでなく、ネットワーク構成を含めたインフラストラクチャの構成や運用すべてがソフトウェアとして定義される。そして、クラウドコンピューティングは、そのソフトウェアを実行するコンピュータという位置付けに変わる。

 そうなると従来のハードウェアとソフトウェアの境界は無意味だ。クラウドコンピューティングを使う限りは、サーバもネットワークもソフトウェアにすぎないことになる。

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佐藤一郎
[国立情報学研究所・教授]

国立情報学研究所アーキテクチャ科学系教授。1991年慶応義塾大学理工学部電気工学科卒業。1996年同大学大学院理工学研究科計算機科学専攻後期博士課程修了。博士(工学)。1996年お茶の水女子大学理学部情報学科助手、1998年同大助教授、2001年国立情報学研究所助教授、を経て、2006年から現職。また、総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻教授を兼任。
専門は分散システム、プログラミング言語、ネットワーク。

5つのポイントで占う2014年

4月に消費税増税を控え、中国・韓国とは緊張状態を維持したなかスタートする2014年。世界は、日本はいったいどのような変革に見舞われるのだろうか。企業経営者、識者の方々にアンケート方式で、2014年を占うポイントを5つ、挙げてもらった。

「5つのポイントで占う2014年」

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