国際航空貨物市場の成長率
出所:ボーイング

 日本発着の国際航空貨物量は伸長してきたものの、ここ数年は伸び悩んでいる。牽引役であった液晶テレビ部材は最終製品の小売価格下落に伴い、輸送費の安い海上輸送へ切り替わった。燃油費高騰で航空輸送に割高感が生じ、荷主の企業がサプライチェーン・マネジメント(SCM)によって効率的な輸送を追求した結果、海上輸送へシフトする傾向も出ている。生産の海外移転も進むなか、日本発着ばかりに頼ることは心もとない。中国を見れば、世界トップの将来成長が予測されている。

日本市場は成長基調 中国の勢いは日本を凌ぐ
出所:国土交通省 出所:ボーイング

 とはいえ、日本で地方を中心に外資系インテグレーターの営業力が増していることは忘れてはいけない。航空貨物の主力取扱品の1つである医療・医薬品を輸送する国内専門会社の買収を検討するなど、より日本で事業を拡大する機会を探っており、「ウィンブルドン現象を引き起こしかねない」(業界関係者)。日本勢は国内市場を死守しつつ、アジア市場開拓が求められるのだ。

カルテル問題浮上で別の再編劇も

 早ければ来年にもフォワーダーを中心とした日の丸連合が組織されると見られている。しかし一方でどんでん返しの可能性がある。欧米でフォワーダー業界がカルテル容疑をかけられているのだ。欧米大手フォワーダー各社が当局の調査を受けており、欧米で活動している日系大手フォワーダーは司法取引をすませていなければ調査対象になりかねない。これまでの商習慣が否定される意味は重い。加えて、最近の事例で見るとカルテルの罰金額は200億~300億円にも及び、調査を受けたという事実だけでも株価への影響が懸念される。罰金が科せられれば、経営の窮地に立たされるフォワーダーも出てくるだろう。