売り上げの8割が海外というグローバル企業でもあり、こうした地味ながら地に足の着いた企業に目を向けることも会社選びでは必要だろう。

 一方、上位を席巻した外資系は大きく二つのタイプに分けられる。1つはゴールドマン・サックス証券やマッキンゼーなど、世界的な知名度があり、超高給だが、競争が激しい「肉食外資系」。終身雇用とは無縁の会社だ。

 もう1つが「草食外資系」。一般的な外資系のイメージを覆すのんびりした社風が特徴だ。代表例は11位の日本ベーリンガーインゲルハイム。「外資なのに内資な社風がする」(営業、在籍5~10年、新卒入社の女性)といったコメントがあるかと思えば、「ゆったりしていてもの足りなさを感じた」(MR、在籍3年未満、新卒入社の女性)と、外資系とは思えない理由で退職した社員もいるほどだ。

「思いのほかアットホーム」(半導体計測、在籍15~20年、新卒入社の男性)のアジレント・テクノロジー・インターナショナルや「リストラゼロの経営方針」(管理、在籍3~5年、中途入社の男性)の日本ナショナルインスツルメンツも草食外資系に該当する。

 本誌では年収1000万円以上のエリートビジネスマンが学生にお薦めする企業ランキング上位20社もあわせて紹介しているが、いずれの企業も時価総額が高い、つまり市場で評価されている企業といえる。もちろん、それも会社選びの大事な基準だろうが、今回の口コミに基づいた本当にいい会社ランキングは、そうした見方とは異なる内側目線で企業を評価している。

就活生にお勧めの
“人に優しい”日系企業

 また、就職活動をしている学生としては、落ち着いてじっくり成長できる会社の方がありがたい──。そこで本誌には社員を長期的な目線でじっくり育てる「人材の長期育成」ランキングも掲載した。上位に並ぶのは、“人に優しい”日系企業だ。

 例えば、ランキング4位に入った出光興産の創業者で、ベストセラー小説『海賊と呼ばれた男』のモデルとなった出光佐三は、終戦直後の多くの企業がリストラをしていた時期に「1000人の社員全員をクビにしない」と宣言した。「社員を大事に育てる文化は今も息づいている」と星野完人事課長は言う。

「本当にいい会社」ランキングで上位の多くを占めた、外資系企業やベンチャー系企業は、やる気と実力さえあれば、若いうちからバリバリ働いてお金と経験を得られることが魅力である。その代わり、いつリストラされるかわからないという不安があるのも事実で、競争も厳しい。