もっとも輝くカットや磨き方は、石によって違う
「自分の強みを知る」「自分のフィールドを探す」を意識することは、人と違う、自分なりの結果を出すためにもとても大切です。人それぞれ、興味を持つ場所も違えば性格も違う、経験や仕事も違えば得意なことも違うからです。
みなさんも、実物でなくともダイヤモンドを目にしたことがあると思います。細かいカットが施され、横から見ると五角形のような形をして、きらきらと光を放っている――。
実は、石というのは、種類によって「美しいカット」が違うのです。ダイヤモンドは面をたくさん作るカットが美しいのですが、オパールだとカボション・カットというカットが一番美しいのです。このオパールはダイヤモンドのように面をたくさんつくっても全然輝かないのです。つるっとした面にしないと、オパール特有の遊色が充分に見えなくなってしまう。
逆に、ダイヤモンドをオパールのようにつるっとさせてしまうとただのガラスのようになってしまうのです。本当に個性豊かですし、カットを間違えると石の魅力が引き出せないばかりか、殺してしまいます。もちろんカットだけではなく、より素敵な輝きを放たせるための磨き方も石によってまったく違います。
ただ、ひとつだけ共通することがあります。
それは、どの石も原石を叩いて磨いて研磨しないときれいにならない、ということです。それも、適切に、です。石も、適切なストレスをかけていかないと美しくならないのです。叩かれたり磨かれたりするというストレスは必要不可欠で、それを経た石は、必ず光ります。
それぞれ、光る場所やカットが違う。これは私たちも同じです。人によってタイプが違えば、得意なやり方、やりたいこと、幸せを感じることも違います。自分の光の当たる場所が、昔からの夢を追いかけてスポーツの世界に飛び込むことかもしれないし、起業かもしれない。誰かの夢をサポートすることかもしれない。他の会社で働くことかもしれない。みんなを率いる方が光るタイプの人もいるし、トップを補佐するのが得意な人もいる。
私が「ファッションやアートにかける情熱」と「鉱山での経験」、「国際協力」をかけあわせて自分の道を選んだように、ひとりひとり、それぞれに光り方があります。他人のカットで光ろうとしても、もやもやとした暗黒時代からは抜け出せません。
自分で選んだ道を進めれば、他人にとって不正解でも、自分にとっては大正解。なによりもその、「自分の光るカット」を見つけることが大切です。
白木夏子さん新刊のお知らせ
赤面症で人見知り、いじめにもあっていたごく平凡な彼女は、なぜ世界中の鉱山を飛び回り、ダボス会議に出席するような起業家になったのか? 今まさに必要なのが、「自分のために生きる力」なのだ。自分の人生をいかに経営していくか、心を鍛えていくか、自分自身をコントロールしていくか。誰でもすぐにできる自分のコアを見つけ、それを貫くための考え方と生き方のコツとは。
↓お求めはこちらから↓