問4.
アイデアをメモしておくとき、どういうアイテムを使う?

 色つきのふせん。感情別にわけます、喜怒哀楽などで。とりためたDVDなどに貼っていきます。

 ただ、なんでも、データ化するのはよくありません。身のまわりにあるのが大事。PCに入れると忘れるものです。常に視界に入るような場所に置いといて、しまいすぎないこと。適度に散らかしておくぐらいがいいのです。

問5.
アイデアの材料に結びつきやすいパートナーはいる?

 自分の真逆の価値観を持つ人です。

 気の合う者同士が集まるのも大事ですが、のちに先細っていきます。どこかで違う発想のある人をいれる――友だちづきあいはできないけど、仕事だと相性がいいとか、そういうタイプですね。思いつかない組み合わせが生まれるんです。

問6.
絶対いけると思った企画が却下された。その後、アプローチをかえて、成功した例はありますか?

 アイデアをどう組み立てていくかという話ですね。組み立てていくと、せっかく作ったアイデアを捨てるのがつらくなります。そこを捨てると考えないで、しまっておくと考えます。いつか使える部品としてとっておくことです。

 かつて、「鳥人戦隊ジェットマン」という番組をプロデュースしていたとき、変身しない回を作りたかったんです。脚本までは通ったけど、実現できなかった。2年温めて、「五星戦隊ダイレンジャー」で主人公が変身できないシーン――敵に変身アイテムを奪われて、どうしようもない状況を作り上げました。変身できないまま、ヒーローの決めポーズをとることが、いつもの変身シーン以上にかっこよくみせる演出にしたのです。それはシリーズ初の試みで、ファンにも喜んでもらいました。

 いつか使えると、温めておくことが大事なんですね。