LINEは、スマートフォンの普及とともに爆発的にユーザー数が増え、国内5000万人、世界では4億人を超え、あっという間に日常生活になくてはならない存在となった。そのライバルと言われ、世界で最もユーザー数が多いWhatsAppは、実はLINEとは全く異なる利益モデルを持っている。
成長を続ける同一カテゴリーで、
異なる2社の利益モデル
本年2月、Facebookが、アクティブユーザー数4億5000万人にのぼるメッセージングアプリ企業のWhatsAppを、190億ドル(約1兆9000億円)という途方も無い金額で買収すると発表した。この記憶に新しいニュースは、「日本でトップのLINEならいくらになるのだろう?」とメッセージングアプリの市場価値を改めて意識させた。
メッセージングアプリの魅力は、なんといってもスマートフォンに最適化したユーザー間のコミュニケーション機能である。通信料無料である事と使いやすさが支持され、数年で急速に広まったビジネスである。
LINEとWhatsAppは、この「メッセージングアプリ」という同一カテゴリーに属する競争相手とみなされている。しかし、その利益モデルは全く異なる。顧客が違う。商品が違う。そして目指しているビジネスの未来も違うと思われるのである。以下に両社の利益モデルを比較した。