もちろん「この仕事をもっと掘り下げたい」という転職の仕方があってもよいですし、それができない状況になったらもう一度転職を模索するのも選択としてあり得るでしょう。ただ、前述した通り転職後は聞いていた話と違っていることがほとんどですから、そうした転職の仕方をするとしんどい状況に追い込まれやすくなることは留意しておくべきです。

「ずっとこの職種をやり続けようと思っていたけれど、こっちの職種も面白そうだし、これも何かの縁だからやってみよう」

 転職ではそんな風に新しい会社や仕事を好きになり、変化を楽しめるくらいの心持ちでいるほうがうまくいきます。なぜなら、成果を出せる人は会社や仲間のため純粋に頑張れる人だからです。自分のために頑張ることも大切ですが、それだけではなかなか底力が湧いてきません。

 経営者が求めているのも、魂を込めた仕事ができる人です。会社が好きで、理念や目標を達成するために一緒に困難を乗り越えていけるような人。とくにオーナー経営者は会社に魂を入れていますから、その傾向はより強くなります。

 人は困難を乗り越えたときに力が付きます。その意味でもその会社や経営者を好きになって入社し、入社前の話とは多少違う仕事を任されても「いま会社では新たにこの仕事が必要になっている。ここで私が成果を出せば会社も成長できる」という気持ちになって頑張れる人ほど自分を成長させ、結果として転職を成功させやすい。それは、自分の仕事の幅を広げることにもつながります。「やってみればそれが天職」くらい柔軟で前向きな考え方とエネルギーが必要なのです。

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