「まず上司を喜ばせる」。
すべてはそこから

 上司が理不尽なことを言って、自分としては納得できないケースも当然あります。

 しかし、何の経験もない新人が「それは理不尽です」「そのやり方は間違ってます」なんて言っても、聞いてもらえるはずがありません。「正しい」とか「間違っている」という以前に、残念ながら、新人にはそんな発言権がないのです。

 だからこそ、まずは上司の言うことを聞き、上司を喜ばせるしかない。すべてはここからスタートです。

 上司を喜ばせることができれば、その次の機会には「○○さん、この点について、ちょっと提案があるんですけど」と発言する機会が得られるかもしれません。また、上司の信頼を得ていれば、向こうのほうから「君はどう思う?」と聞いてくれるようになるかもしれません。このように、新人はちょっとずつ自分の立場を構築し、発言力をつけていくしかないのです。

 目の前の上司、あるいは第一読者を喜ばせられないうちから「これをやりたい、これはやりたくない」「これは正しい、これは間違っている」などの主張をするのは、あきらかに順番が違います。

上司が言うことを聞いてくれないと思うなら、何よりもまず、その上司を喜ばせること。そこからしか突破口は開けないと、僕は思います。

(次回掲載は、5月29日予定です)


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