単なる休暇ではなかった!
年に1回、森の中に入る理由

 一方、精神面から自分のコンディションを整えようとするアプローチもあります。坐禅を組むのはそのわかりやすい例でしょう。私自身の取り組みを紹介すると毎年1回、グループ会社の経営者たちと三日間森の中に入ります。

 人工的な音がしない森の中に自分の身を置き、質素な食事の生活をしながらたたずんで「いままで何をやってきたか」「これからどうしたいか」を考えるのです。

 わざわざ時間をとってそんなことをするのは、自分の感覚を研ぎ澄ますためです。産業革命以降、非常に激しい社会や環境の変化に人間は見舞われてきました。あまりに急速で大きかったため、人間はまだその変化に順応できていない部分があると思います。

 そこでいまの社会から自分を引っぺがし、森の中に自分を置く。すると3日目の午前中くらいから明らかに感覚が冴え渡ってきます。そのときに見えることや感じることは、普段の生活のなかでのそれとは明らかに違います。

 何も知らないと単なる休暇に見えるかもしれませんが、これはまさに精神面から自分のコンディションをよくするアプローチなのです。

錆びた剣を振り回しても勝てない
刃を研ぐ努力をせよ!

 決断力やパフォーマンスを発揮するためにコンディションを整える努力は、もちろん経営者やハイパフォーマーだけでなく一般のビジネスパーソンにも有効で、何もしていない人はいますぐ始めるべきです。