これまで「G-Book」「G-Link」では、車載器側に記録されたデータによって地図情報等を検索していた。今回の「T-Connect」では、マイクロソフトが運営するクラウドサービス「Azure」を使う「トヨタスマートセンター」と情報をやり取りする。ドライバーと車載器が対話するなかで、クラウド側で過去履歴を学習し、カーナビ等の検索の精度を上げる。

「T-Connect」のスマートフォンアプリの事例。「マイカーログ」では、自動車のCAN情報をクラウドを通じて取得。燃費、走行履歴などを表示する
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 また、クラウドでの情報解析が難しい場合は、自動的に有人オペレーターへつながる仕組みになっている。「先読み情報サービス」では、クラウド上の交通情報、気象情報と、クルマのCAN(コントローラー・エリア・ネットワーク)からクラウドへ上がったデータを照合し、渋滞の回避や給油の推奨などを音声で伝える。こうしたサービスは「自動車メーカーとしては世界初だ」(トヨタのテレマティクス関連を統括する友山茂樹常務役員)という。

 車載器とクラウドの通信方法は、Wi-Fiの場合、スマートフォンによるテザリング、及びauのWi-Fiスポットを利用する。これらに2つについては、有償アプリを除いて使用料は永年無料だ。常時接続の場合、「G-Book」でも利用してきた車載通信器(DCM:データ・コミュニケーション・モジュール)が、初年度無料で次年度から年間1万2000円。なお、レクサスでは新「G-Link」への移行に伴い、DCMを全車に標準装備し、利用料金は3年間無料とした。

 車載器向けアプリのSDKは、TOVA(トヨタ・オープン・ヴィークル・アーキテクチャー)と命名。専用のサイトを6月18日午後1時に開設。デベロッパーへの説明会を2014年7月1日に行う。また、今秋にはアイディアソンも開催する予定だ。こうした車載器向けアプリ用のSDKの手法は、2013年1月にフォード、2014年1月にGMが公開したケースに近い。

「T-Connect」のサービス開始は「2014年8月1日から」(トヨタ関係者)。小型車からレクサスの大型車までの全車に随時導入。さらに、カーディーラーで販売する、いわゆるアフター系カーナビでも導入を進める。

 カーナビ本体の価格については後日発表される予定だ。

 スマートフォンのアプリについて、今回発表されたのが「マイカーログ」だ。CANからの情報を受けて、燃費、走行距離、運転時間、平均時速を、1回のエンジン始動から停止までを1つのデータとし、それを日、月、年などの単位でグラフ化することができる。

 スマートフォンのアプリ向けSDKについては今回、発表はなかった。